【蚊よけのポイント】自然のチカラを利用して、ナチュラルに蚊よけをしましょう!

真夏の厄介者というイメージが強い蚊。実は、すでに春から活動期に入っています。これから本格的な夏を迎えると、活動はピークに。なので、いまから蚊よけ対策を練っておきましょう。この夏は、人にも環境にもやさしいナチュラルな方法を選んでみませんか? 今回は、ハーブなど自然のチカラを利用したナチュラルな蚊よけの方法をご紹介します。

蚊よけが大切な理由~そもそも、蚊の何が問題なの?

蚊に刺されると、かゆみという不快な症状が出ます。耳元をブンブン飛ぶ音も居心地の良いものではなく、できるだけ蚊を避けたいと思うのは誰しも同じはず。だけど、蚊よけが必要なのは、かゆみや不快な音だけではありません。蚊よけ対策の前に、まずは「蚊」について知識を深めておきましょう。

蚊は「感染症」を媒介する虫

人の命を奪う恐ろしい生き物といえば、どう猛な肉食動物が思い浮かびがちです。ところが、球上で最も人の命を奪っているのは、私たちの身近にもいるあの小さな蚊。蚊による死亡者数は、世界で年間72万人以上にのぼるといいます。

蚊による被害が桁違いに大きいのは、蚊がさまざまな感染症を媒介することにあります。蚊が媒介する感染症は「蚊媒介感染症」と呼ばれ、ウイルスや原虫など病原体を保有する蚊に刺されることによって起こります。蚊媒介感染症のなかでもよく知られているのが、以下に掲げる疾患です。見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。

<蚊が媒介する代表的な感染症>

  • 日本脳炎(病原体:日本脳炎ウイルス)
  • デング熱(病原体:デングウイルス)
  • ウエストナイル熱(病原体:ウエストナイルウイルス)
  • ジカ熱(病原体:ジカウイルス)
  • 黄熱(病原体:黄熱ウイルス)
  • マラリア(病原体:マラリア原虫)

蚊に刺されると、かゆみが出たり、赤く腫れてしまったり、誰にとっても不快な症状が現れます。日本国内では不快な軽い症状で済むことがほとんどです。ですが、世界的にみれば、蚊は「人類最大の敵」ともいわれるほど。人は常に蚊の危険にさられているのです。

日本にいる蚊の種類と生態

世界的に見ると、蚊は2,500種類以上存在するとされています。では、日本に生息する主な蚊の種類はどれくらいなのでしょうか。その生態や影響について見てみましょう。

日本に生息する主な蚊の種類

日本には、およそ100種類の蚊が生息していますが、人を刺すのは主に次の3種類です。

<日本に生息する人を刺す代表的な蚊の種類>

  • アカイエカ
    夕方から夜にかけて活動します。夏の夜によく聞く「プゥーン」という甲高い嫌な音とともに近づいてくるのが、このアカイエカ。ウエストナイル熱を媒介することで知られています。
  • ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)
    活動時間帯は昼から夕方にかけて。通称「ヤブ蚊」というように、ヤブや草むら、公園など屋外に潜んでいます。デング熱を媒介することで知られ、2014年に日本国内で69年ぶりの感染例が出たことで話題になりました。
  • チカイエカ
    昼夜を問わず活動します。生息場所はビルや地下鉄構内など。寒さに強く冬でも冬眠しないため、一年を通して見られます。

蚊の生態

蚊の一生は、「卵」「幼虫(ボウフラ)」「さなぎ(オニボウフラ)」「成虫」の4段階で構成されています。卵から成虫になる日数や寿命などは、種類によって若干異なるものの、概して成長速度は早く、寿命は短命です。水のある場所で育つボウフラの成長はとくに早いといわれ、1週間でさなぎになることもあるのだとか。さなぎからは2〜3日で成虫になります。

蚊がいちばん元気に活動する温度帯は、25〜30℃。30℃を超えると、逆に活動は鈍くなります。

繁殖場所は、「水たまり」で、家のまわりのものでいえば、植木鉢の受け皿やバケツ、ジョウロなど。ヒトスジシマカは、空き缶にたまった少量の水でも増殖できるので、注意が必要です。

蚊による健康被害

血を吸うイメージの強い蚊ですが、じつは蚊のエネルギー源は糖分です。なのに、なぜ吸血するのか?というと、メスが卵を産むために人や動物の高タンパクな血液を必要とするからです。あくまで産卵のためなので、オスが吸血することはありません。

蚊に刺されるとかゆみが生じるのは、アレルギー反応によるもの。吸血の際、血液の凝固を防ぐための物質などを含んだ唾液を注入されることによって生じます。体にかゆみが出るのもつらいですが、本当に恐ろしい蚊の害は、先にもお伝えしたとおり、さまざまな感染症を媒介することにあります。

【蚊よけ対策】人にも環境にもやさしい蚊よけ法

では、蚊よけとしては具体的にどんな方法があるのでしょうか。ポイントをお伝えします。

まずは、蚊を家の中に入れない工夫を!

室内での蚊よけを考えるなら、とにかく「蚊を侵入させない」ことが大切。とても単純なことではありますが、次のことを心がけてみてください。

  • ドアや窓を開けっぱなしにしない
  • 網戸のほつれや穴をふさぐ
  • 引き違い窓の場合は、「鍵が付いている部屋側の窓」を開ける
    ※窓を開ける向きが違うと、引き違い窓の構造上、網戸との間に隙間ができてしまうため。
    ※引き違い窓:2枚以上のガラス戸を左右にスライドさせて開閉する窓のこと。日本の家屋では最もポピュラーなタイプです。

ハーブを活用して近寄らせない!

The bottle of essential oil with herbs rosemary, oregano, sage, thyme and lemon thyme set up on wooden background . Selective focus shallow depth of field.

ハーブを活用するのも有効な手段です。庭やベランダでハーブを育てることは、蚊よけに効果があるといわれています。おすすめのハーブは次のとおりです。

〜蚊よけにおすすめのハーブ〜

  • レモングラス
    レモングラスの主成分である「シトラール」や「シトロネラール」には、昆虫忌避作用があることがわかっています。東南アジアでは蚊帳にレモングラスを編み込むなど、古くから蚊よけに利用されてきました。
  • ユーカリ
    原産地のオーストラリアでは、「ユーカリの木の周りには蚊が集まらない」という現象があり、マラリアの予防としてユーカリが活用されてきました。事実、昆虫を寄せつけない「パラ-メンタン-3,8-ジオール」という物質が確認されています。
  • ラベンダー
    虫よけ効果のある「リナロール」という成分を多く含むラベンダー。蚊をはじめ、ハエ、蛾などを寄せつけない効果が期待できます。

さらに、ハーブを使って、手作り虫よけスプレーを網戸に吹きかけるのも良いでしょう。蚊よけにおすすめの精油は、「ユーカリ」「ラベンダー」「シトロネラ」「ゼラニウム」など。作り方を紹介します。

〜虫よけスプレーの作り方 網戸用(50ml容器)〜

<用意するもの>

精油、無水エタノール、精製水、スプレー容器(精油・アルコールの使用に対応したもの)

<作り方>

  1. スプレー容器に無水エタノールを5ml入れる
  2. 精油を20〜50滴加え、容器を軽く振って混ぜる
  3. 精製水45ml加え、蓋をしめてよく混ぜる

便利な蚊よけグッズを使う

自然派の虫よけスプレーを使いたいけど、手作りは苦手、難しいという場合には、市販のアイテムを活用してみましょう。

おすすめはウッディラボの「家中どこでも虫キライスプレー」です。天然由来の香りの働きで、蚊はもちろんのこと、コバエやカメムシといった害虫も寄せつけません。殺虫剤や忌避剤など強い薬剤は一切不使用。家の中で気軽に使えるため、小さな子どもやペットがいるご家庭から支持されています。アウトドアでも使える汎用性の高さも魅力です!

今夏の蚊よけは、ハーブを取り入れてナチュラルに

本格的な夏を迎えると、蚊の活動ピークもやってきます。蚊は、刺されるとかゆみなどの不快な症状が現れるため、注意はそちらにいきがちですが、本当の恐ろしさは感染症の媒介です。日本国内では、蚊による感染症の発生はかなり少ないものの、世界的には高頻度で発生しています。気候変動などの影響を考えると、対策として、しっかり蚊よけをしておきたいところ。近年では東南アジアの国々で、殺虫剤が効かない蚊が発見されており、今後の動向も見逃せません。蚊よけはハーブなどの自然素材でも効果が期待できます。今夏は、ナチュラルな方法で蚊よけをしてみませんか?

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