家の中で見かける「小さい虫」の正体は?特徴や対策をご紹介

家の中で、小さな虫に遭遇することがあります。蚊やコバエのように種類がわかる虫もあれば、あまりなじみがない虫を見て不快に感じることもあるのではないでしょうか。「たまに見かけるあの虫は何?」「人に害を与えることはあるの?」といった疑問をお持ちの方に向けて、今回は、家の中で見かけることが多い小さい虫の種類と、発生させないための対策を紹介します。

家の中にいる小さい虫の種類

小さい虫といっても種類はさまざま。なかでも家の中で特に見かけることが多い10種類の小さい虫をピックアップしました。名前と特徴、どのような被害をもたらすことがあるのか、一つずつ紹介します。

コバエ

コバエとは、特定の虫の名前ではなく、体長5mm以下の小さいハエや、蚊に似た虫の呼び名です。家庭で発生することが多いのは、ショウジョウバエ、チョウバエ、ノミバエ、クロバネキノコバエの4種類ですが、ほかにも多くの種類があります。

コバエは、排水溝やトイレなどの汚れた場所を好みます。コバエが食べ物にとまった場合、コバエの手や足についたバクテリアが食べ物に移る可能性もあります。しかし、万が一それを口にしてしまったとしても、健康被害が出る可能性はそこまで高くないと考えられます(ただ、ゼロと言い切れるわけでもありません)。

名前を挙げた4種類のコバエの特徴は、以下の記事で詳しく紹介しています。

シバンムシ

シバンムシは、体長1.5~3mm程度、赤褐色の楕円形をした虫です。雑食の昆虫なので、何でも食べます。家庭では、食品や食材の貯蔵倉庫で大量発生することがあります。

シバンムシにも多くの種類がありますが、家庭で発生することが多いのは、タバコシバンムシジンサンシバンムシの2種類です。このうちタバコシバンムシは、畳やゴザを餌にすることもあるといわれています。

不快で、いろいろなものを食べる迷惑な害虫ですが、人に直接害を与えることはありません

チャタテムシ

チャタテムシは、体長1mm程度の淡褐色をした虫です。ダニに間違われることも多い虫ですが、ダニは目に見えないほど小さな虫ですので、肉眼で確認できるならチャタテムシの可能性が高いでしょう。

家の中でも特にチャタテムシが発生しやすいのが、小麦粉、乾麺、かつお節などの食品や、押入れ、本棚、カビの生えているところです(ただし、カビが多い場所にはあまり生息しないといわれています)。

チャタテムシには約150もの種類がありますが、家庭で発生することが多いのは、ヒラタチャタテという種類です。このヒラタチャタテは、最近の研究で、アレルギー症状を引き起こす可能性があるアレルゲンであることがわかっています

シミ

シミは、体長8~10mm程度の虫です。魚のような形をしており、紙を好むため、漢字で「紙魚」と表記されます。銀色のうろこのようなもので体が覆われており、光沢があるのが特徴です。

家の中で特にシミが発生しやすいのは、本棚や障子、畳、トイレ、お風呂場などです。見た目が不快であることと、紙類をボロボロにする以外は、人に害を与えることはありません

コクゾウムシ

コクゾウムシは、体長2~4mm程度の黒っぽい虫です。この虫は、米や麦、トウモロコシなどの穀物を特に好みます。穀物の粒に穴をあけて、その中に卵を産み繁殖するのです。また、穀物以外に、乾麺やマカロニなどの加工食品に発生することもあります

コクゾウムシが発生した食品を口にしたことによる健康被害は報告されていませんが、食品を正しく保存して、発生させないことが大切です。

ヒメマルカツオブシムシ

ヒメマルカツオブシムシは、体長2.5mm程度の、白と茶色のまだら模様の丸い虫です。基本的には屋外にいる虫ですが、白に誘引されるため、洗濯物や服にくっついたのに気づかず、家の中に持ち込んでしまうことがあります

ヒメマルカツオブシムシは、成虫は特に害はありませんが、幼虫は乾燥食品や衣類を食べます。家の中で繁殖させないために、うっかり持ち込まないように注意しましょう。

また、衣類を食べる虫は、ヒメマルカツオブシムシのほかにもいます。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

ハサミムシ

ハサミムシは、名前のとおり、お尻に大きなハサミを持った虫です。体は細長く、体長10mm程度の小さなものから、30mmを超える大きな個体もいます。

ハサミムシは、薄暗いジメジメした場所を好みます。落ち葉や石の下など、基本的には屋外にいる虫ですが、玄関や床下などから家の中に入ってくることがあります

お尻のハサミで皮膚を挟まれることがあるので、見つけても素手では触らないようにしましょう。毒はありませんが、挟まれると痛いですし、出血したり、傷口から雑菌が入ったりする恐れもあります。

アダンソンハエトリ

アダンソンハエトリは、ぴょんぴょん跳ねる小さなクモです。オスとメスで見た目の特徴は少し異なりますが、体長5~10mmで、体の色は黒かくすんだ茶色をしており、白い模様があります。

アダンソンハエトリはとても小さいので、窓やドアなどのわずかな隙間からでも侵入してきます。また、段ボールなどの荷物にくっついているのに気づかず、家の中に持ち込んでしまうこともあります。

アダンソンハエトリは、人に害を与えることはありません。むしろ家の中の害虫(ゴキブリやコバエの子ども)を食べてくれる「益虫」といわれています。

蚊にもいろいろな種類がありますが、家の中に侵入してくることが多いのは、アカイエカという種類の蚊です。体長は5.5mmほどで、薄い茶褐色をしています。

「蚊」と聞くと、気温が高い夏に多くなるイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。しかし、このアカイエカが活発になるのは、夏の前後(6~7月、9月中旬~11月上旬頃まで)なのです。夏に多くなる白と黒の縞模様の蚊は、ヒトスジシマカ(通称“やぶ蚊”)といい、主に屋外で人を刺します。

蚊に刺されると、かゆみが生じるだけでなく、感染症にかかってしまうこともありますので、早い時期から対策をしておくことが大切です。特に水たまりは蚊が発生しやすいので、側溝や雨水桝、雨どいなども定期的に掃除をするようにしましょう。

ダニ

ダニは、どの家にも生息している虫です。種類によって若干大きさは異なりますが、1mm以下と非常に小さいため、肉眼ではほとんど確認することができません。家の中で特にダニが発生しやすいのは、布団やカーペット、じゅうたん、畳など。そのほか、食品に発生するダニもいます

ダニは不快なだけでなく、死骸や糞を吸い込む、またはダニが発生した食品を食べることで、アレルギー症状が起こることがあります。また、ダニの中には人を刺す種類もあり、刺されると強いかゆみが生じます。このようにダニは、健康被害をもたらす恐れがある害虫なので、普段からしっかりと対策をしておくことをおすすめします。

家の中の小さい虫対策

家の中で小さな虫を発生させないためには、できるだけ「虫にとって快適な環境を作らないこと」が大切。そのためにできる対策を、2つ紹介しましょう。

家の中を清潔に保つ

多くの虫は、汚れが大好きです。食べかすやほこり、ごみなどを餌にして成長し、繁殖します。家の中に小さい虫を発生させないためには、こまめに掃除をして、家の中から虫の餌になるようなものを取り除くことが大切です

また、湿度の高い環境を好む虫も多いので、普段から家の中の湿度を下げることも意識してみてください。具体的には、こまめに換気をする、除湿器を使う、除湿剤を置くなどの対策が考えられます。

そして、段ボールや古新聞は、ため込まずにこまめに捨てるようにしましょう。置きっぱなしにしておくと、虫が住処にしてしまう可能性があります。

虫よけアイテムを活用する

虫を寄せ付けない、家の中に侵入させないために、虫よけアイテムも活用してみましょう。

ウッディラボの「家中どこでも虫キライスプレー」は、虫よけ効果があるといわれているハーブ、レモンユーカリを主成分とした虫よけスプレーです。虫の侵入口になりそうな場所や、水回りにシュッをスプレーするだけで、簡単に虫対策ができます(※虫よけの対象は、蚊、コバエ、アリ、クモ、カメムシ、ダニなど)。

また、ダニが気になるところには「ダニよけシリカ」がおすすめ。置くだけでダニよけと防虫、防カビまでできる優れものです。コンパクトなので、カーペットの下、まくらカバーの中、衣装ケースの中など、いろいろなところに設置できますよ。

家の中の小さい虫対策はお早めに!

家の中で遭遇することがある小さい虫の種類と特徴、発生させないための対策をご紹介いたしました。虫の種類にもよりますが、気温が高くなると虫も活発になります。また、季節を問わず発生する虫もいます。不快な思いをしないためにも、今日から家の虫対策を始めませんか?

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