気になる臭いになってしまったお布団。臭いをオフしてリフレッシュする方法とは?

疲れた体を癒してくれるお布団。しかし、使い続けるなかで、イヤな臭いが気になることがありませんか? 染みついた臭いが気になって眠れない、不快に感じるなど、悩みの種になってしまうことも。ぐっすり心地よく眠るためにも、睡眠環境を整えることは大切です。お布団の気になる臭いの原因を知り、リフレッシュする方法を知っておきましょう。臭いの消えたお布団はなるべくよい状態を保ちたいもの。お布団の状態を保つ工夫もしていきたいですね。

気になるお布団につく臭いの原因

お布団に臭いが付く原因はさまざまで、使っている状況や年齢によって臭いの元が異なります。代表的なものとして、

  • 汗や皮脂によるもの
  • おねしょや嘔吐の臭いが残っているもの
  • ミドル脂臭や加齢臭
  • カビ臭

などがあります。

それぞれの原因について確認していきましょう。

汗や皮脂によるもの

睡眠時、健康な大人のかく汗の量は約500mlとされています。特に、眠り始めの入眠時は体温を下げるために汗をかきやすく、汗はシーツや布団、枕にしみこんでしまいます。実は汗自体には臭いはありません。しかし、汗をかいた後に放置していると、雑菌が繁殖することによって臭いが発生しまうのです。

また、汗の種類によっても臭いの種類が異なります。汗を出す汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。エクリン腺はほぼ全身にあり、サラサラとした、ほとんどが水分の汗を分泌。アポクリン腺はわきや性器周辺などにあり、水分の他にタンパク質や脂質、脂肪酸など、独特の臭いのもとになりやすい成分を多く含みます。このアポクリン腺は思春期に活動が盛んになりやすいため、特有の臭いが気になることがあります

おねしょや嘔吐の残り臭

子どもの布団にありがちなのが、おねしょや嘔吐の臭いが残ってしまうこと。尿の成分は約85%が水分で残りは尿素、塩分、クレアチン、尿酸などで、おもらし直後の尿からはアンモニア臭はありません。ですが、尿に含まれる尿素が細菌によって分解され、アンモニアになると臭いの原因となります。放置してしまうと強いニオイを放つようになるのです。

嘔吐の場合、ほとんどが水分で胃酸と消化途中の食べ物が含まれます。酸っぱい臭いの元となっているのは、胃液に含まれる塩酸。これはしっかり乾燥すれば、臭いはほとんど無くなります。しかし、消化途中の食べ物は分解途中のため腐敗やすい状況です。雑菌が繁殖しやすいため、臭いが発生しやすくなっています。子どもだけでなく、ペットのおもらしや嘔吐も臭いの原因になります。

ミドル脂臭や加齢臭

中高年になると、独特の臭いが発生し、お布団につくことも。ミドル脂臭のピークは30代半ば~50代半ばで、原因成分はジアセチルとされています。これは汗の中の乳酸が、皮膚の常在細菌であるブドウ球菌に代謝・分解されることによって発生するもの。ジアセチルと皮脂臭・中鎖脂肪酸が混ざることで、使い古した油のようなミドル脂臭が発生します。特に後頭部・頭頂部・うなじを中心に発生するため、枕に臭いが付くことが多いでしょう。

加齢臭のピークは40〜50代で、発生源は皮脂腺から出るノネナールという老化物質。なかでも、メタボの人は脂肪を体内にため込んでいるので、加齢臭が強くなるといわれています。汗や皮脂腺の分泌を活発にする男性ホルモンの影響で、男性は女性より加齢臭が出やすいのも特徴です。胸や背中などを中心に発生し、枯草のような臭いが特徴となります。早い人では40代半ばから汗臭とミドル脂臭、加齢臭の強さがそろって高い数値となり、体臭が気になるかもしれません。

カビ臭

温度・湿度・栄養分と、条件が整うと繁殖してしまうカビ。カビにはさまざまな種類があり、1つ1つに臭いはありません。カビ臭と言われているものは、カビ自体から発生される臭いではなく、カビが生成する物質や、カビがエサにする物質が変化して発生する臭いがほとんどです。トリクロロアニソール、ジェオスミンもしくはメチルイソボルネオールという物質ということが分かっています。「かび臭い」と表現される臭いは、カビが繁殖しているからこそ臭うものなのです。カビは、人の健康を害する可能性があるため、人はかびの繁殖で起きる臭いを敏感に感じ取っているのです。

お布団の臭いを消す方法

では、お布団についてしまったイヤな臭いはどうすれば消えるのでしょうか。いくつか方法がありますが、状況によって対処法が異なります。お布団の臭いを消す方法について、それぞれ見てみましょう。

丸洗いクリーニング

プロの力を借りて、丸洗いクリーニングすれば、たいていの臭いは落ちるでしょう。おねしょや嘔吐などでついたシミにも対応できるため、クリーニングに出すのが理想の方法です。持ち込みが大変な場合は、宅配クリーニングを利用するのも良いでしょう。クリーニングでは、大型の機械を使い、専用洗剤で丸ごと水洗いしてくれるため、内側の汚れまでスッキリ落としてくれます。洗った後は、布団の中までしっかり乾燥させてくれるので、ふんわり感も。ただし、放置された斑点状の黒カビは、クリーニングでも落ちない場合がほとんどです。

コインランドリーで丸洗いする

コインランドリーのなかには、布団専用のマシンを設置しているところがあります。洗濯表示を確認し、洗濯OKマークがあれば、コインランドリーで丸洗いしてみましょう。掛け布団専用、敷布団専用機などに分かれていることも多く、それぞれの対象を確認したうえで選択することが大切です。洗った後は、大型乾燥機を利用して、お布団の内側までしっかり乾燥させましょう。

自宅で全洗い

小さめのお布団の場合、洗濯可能であれば、自宅で洗ってみるのも良いでしょう。自宅で洗う場合、お風呂場などで踏み洗い、もしくは、大型の洗濯機を使って洗うことになります。洗濯機を使用する場合には、対応する大きさの範囲内かどうか確認しましょう。

[洗濯機で洗う場合の目安]

  • 洗濯機の洗濯容量が5キロ・・・シングルサイズの敷きパッド、肌掛け布団
  • 洗濯機の洗濯容量が7~8キロ・・・シングルサイズの掛け布団、セミダブルサイズの肌掛け、ダブルサイズの敷きパッド

浴槽で洗う場合は、浴槽にぬるま湯を張り、洗剤を溶かしておきます。次に、布団を浴槽に沈める前に予備洗いをします。表面にシャワーなどをかけて軽く洗い流しましょう。その後、浴槽に布団全体を沈めて、足で踏み洗いし、洗剤液をしっかり抜いた後、2~3回すすぎます。すすぎまで終えたら、浴槽の縁にかけて1時間ほど置き、自然に脱水しましょう。かなりの重量があるので、干すときは物干し2本にまたがせるとよいです。自宅で洗う場合に注意したいのが、乾燥方法です。しっかり内側まで乾燥させないと、カビが発生する原因となってしまいます。お天気の良い日を選ぶ、数日かけて乾燥させる、乾燥だけコインランドリーを使用するなど、効果的な方法で乾燥させる必要があります。

消臭スプレーを使う

布団が簡単に洗えない、洗い替えがないという場合には、消臭スプレーなどを使って、一時的に臭いを減らしてあげましょう。消臭スプレーの種類によって、別の臭いで気になる臭いをカバーするものと、嫌な臭い成分にアプローチして臭いの原因を取り除くものがあります。多くの場合、イヤな臭いの原因は、雑菌によるものです。そのため、雑菌を抑制する除菌効果がある消臭スプレーを利用するのもおすすめです。

お布団に風通しをすることが、臭い対策の1つ

臭い成分を出す雑菌やカビは水分のある環境で繁殖しやすくなります。布団の中に湿気が残った状態が続くと、雑菌やカビが増えやすくなります。定期的に天日干しや布団乾燥機を利用して湿度を取り除くことが大切です。忘れずに、部屋の換気も行ってくださいね。

布団をよりよい状態に保つためにしておきたいこと

時間や手間、お金をかけてリフレッシュしたお布団は、よい状態を保ちたいですね。快適な状態を保つために取り入れたいちょっとした習慣や、便利アイテムをご紹介します。

カバー類は定期的に洗濯・交換する

シーツ、布団カバー、枕カバーなど、カバー類はこまめに交換し洗濯しましょう。とくにミドル脂臭や加齢臭は皮脂腺からでるため、カバー類につきやすくなります。臭いが染みついてしまう前に、こまめに取り換えていけるとよいですね。

防水シーツを活用する

子どもやペットのおねしょ・嘔吐が続きそうであれば、防水シーツを使ってみて。とはいえ、家族みんなで川の字にお布団を敷いている場合、布団と布団の間が無防備になり、防水シーツを使っていないお布団にしみこんでしまうことがあります。ダブルサイズの防水シーツもあるので、寝相が悪くてどこに転がっても大丈夫な状態にしておくと安心です。

さらに、嘔吐は忘れたころに突然やってくるもの。嘔吐が起こりそうな場合には、手桶やミニバケツにビニール袋をセットしたものを枕元に用意しておきましょう。いざという時にさっと取り出すことができ、役立ちます。古タオルを用意しておいてもよいでしょう。

定期的な換気&乾燥状態を保つ工夫を

布団に湿気がこもっていると、臭いが染みつきやすくなります。できるだけ乾燥した状態を保って、雑菌やカビの繁殖を抑制しましょう。そのためには、布団は敷いたままにしないこと、毎日の上げ下げが必須です。ベッドの場合は、起きてすぐにベッドメイクせずに、お部屋の換気後にするとよいでしょう。

ウッディラボの「ダニよけシリカ」は、シリカゲルを基材として周囲の湿気を抑えてくれる便利アイテム。ダニよけと同時に、消臭効果も期待できます。アンモニア・酢酸・イソ吉草酸・ノネナールの消臭試験を行っています。香りはグリーン系とフローラル系2種類です。お部屋やお好みに合わせてお選びください。

テーブルに置かれたダニよけシリカ2種類

寝室やお部屋にも影響する寝具の臭い。いやな臭いを消して快適に

お日様の匂いのするふかふかのお布団に包まれるだけで、一日の疲れが癒されるもの。残念な臭いになってしまったお布団は、かえってストレスの元となってしまいます。一度しっかりリフレッシュして臭いを消していきましょう。お金や時間、労力をかけてスッキリした後は、なるべくよい状態を保ちたいですね。便利グッズを取り入れながら、気持ちよいお布団の状態をキープしましょう。

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