もうカメムシを寄せ付けない!〜カメムシの生態から対策までを丸ごと解説〜

カメムシと聞いて、瞬時に思い浮かぶのが特有の「クサ〜い臭い」ではないでしょうか。あの臭いを思い出すと、近くに寄せ付けたくないと思うのも当然のこと。カメムシの臭いは強烈なインパクトを残しますが、それ以外のことについてはよく知られていないのが実情です。今回は、意外と知らないカメムシの生態に注目! カメムシを寄せ付けない方法まで、幅広い視点から解説しましょう。

ちょっと切なくもなるカメムシのお話

カメムシを寄せ付けない方法を知る前に、まずは、カメムシの生態について理解しておきましょう。大きく「住処」「活動時期」「臭い」の3つに分けて、その特徴を紹介します。

カメムシはいったいどこに住んでいる?

カメムシは、ふと気がつくと、網戸に張り付いていたり、家の中に侵入したりしていますが、いったいどこからやってくるのでしょう?

カメムシの主な生息場所は、山や草地、雑木林、畑などで、あらゆる植物に寄生しています。ミントやバジルなどのハーブにつくことは少ないようですが、なにせ広食生の食いしん坊。農作物についてしまったら深刻な被害をもたらすこともあります。実は、カメムシは「農業害虫」の1種とされています。では、なぜ、カメムシが農作物につくと厄介なのでしょうか。それは、カメムシのエサの食べ方にあります。ストロー状の細長い口を植物の茎や葉、果実に刺して吸汁するため、一見しただけでは被害が分かりにくいのです。気づいたときには、カメムシによる被害範囲に広がっていたというケースも少なくありません。ただ、カメムシと一口にいっても種類が非常に多く、中には「益虫」となるカメムシも。たとえば、ヒメハナカメムシ類は農作物につくハダニやアザミウマを捕食してくれるので、「天敵」として利用されています。

〜カメムシ小話 ①名前の由来〜

カメムシと名付けられた由来は、その見た目から。体が亀の甲羅の形に似ていることから「亀虫」と呼ばれるようになったそう(頭が小さく、背中から見ると亀に似ているからという説も)。姿がぼんやりとしか思い浮かばない人は、一度じっくり観察してみるのもいいかも!?

気温が下がる秋からカメムシの発生注意!

秋から冬にかけての期間は、カメムシを寄せ付けないように対策が必要な時期。カメムシは、真冬の越冬時期を除くと、ほぼ一年中見られます。活発に活動するのは春から夏にかけてですが、私たちにとっては、特に秋が悩ましい季節です。というのも、カメムシは寒さに弱く、9月頃から越冬場所を求めて集団で移動するため、洗濯物にくっついたり、家の中に侵入したりするといった人にとっての迷惑行為が増えるからです。日干しによって、ほんわかと温かくなった洗濯物は、カメムシにとって快適な温度なのだとか。家の中も言わずもがな。人間にとっては「勘弁して〜!」と叫びたくなるようなカメムシの迷惑行為の背景には、そんな事情があったのです。

ちなみに、カメムシは「白色」などの明るい色も好むといわれています。外に真っ白なタオルやシーツを外干するときは要注意!

〜カメムシ小話 ②カメムシの別名あれこれ〜

カメムシは、地域によってさまざまな呼ばれ方をしています。「屁臭虫(ヘクサムシ)」「ヘコキムシ」「ヘッピリムシ」など、どれもクサイ臭いに由来するというのが、なんとも切ないところです。しかし、これは国内にとどまりません。英語では、stink bug (stink:臭い/bug:虫)と呼ばれており、直訳すると「臭い虫」! 直球すぎるネーミングとなっています。

カメムシは自分の臭さで死んでしまう!?

「カメムシは自分のニオイで死んでしまう」という噂を聞いたことはありませんか? さすがに冗談のようなネタですが、実はこれホントの話。そもそも、あのニオイって、どのようにして発生させているのでしょうか?

カメムシの別名の多くには「屁」という漢字が付いており、体から出たガスのようなイメージがあるかもしれません。しかし、その実態は、「液体状の分泌物」です。身の危険を感じると、足の付け根(幼虫の頃は背中)から、イヤな臭いを出す分泌物を放ちます。臭いの成分は主にヘキセナールやデセナールといったアルデヒド類。密閉した容器などにカメムシを閉じ込めると、ストレスで分泌物を放ち、その臭いで自家中毒を起こし死んでしまうといいます。実は、気の毒な虫なんですね……。

〜カメムシ小話 ③いい匂いのカメムシがいる!?〜

カメムシは種類によって出すニオイが異なるといわれています。意外なことに悪臭を放つのは少数派なのだとか。中にはいい匂いがするカメムシまでいるそうです。その代表格がオオクモヘリカメムシ。青リンゴの香りと評されるほどいい匂いがするそうです。

カメムシ対策の3つの重要ポイント

ここからは、カメムシを寄せ付けないための具体的な対策を紹介していきます。今すぐできることもあるので、さっそく見ていきましょう。

草木の手入れをしっかりと

一部のハーブを除き、どんな植物にも発生しやすいカメムシ。庭で野菜や果樹などを育てている場合は、カメムシ類に適用のある虫よけ剤、もしくは、農薬等を使用した防除が必要です。雑草や落ち葉などはカメムシの住処になってしまうので、早めに除去するようにしましょう。地道なことですが、カメムシを寄せ付けないためには大事な作業です。

網戸やサッシの「隙間」を作らない

平べったいカメムシは「2mmの隙間」があれば侵入できるといわれています。そのため、網戸やサッシに少しでも隙間があれば、カメムシが住宅に侵入してしまいます。まずは、しっかり隙間をふさぐことが重要です。「隙間テープ」は100円均一ショップでも購入できるので、活用してみてはいかがでしょうか。カメムシの侵入経路の意外な盲点として、エアコンのドレンホースがあげられますが、おすすめの対策は「防虫キャップ」を取り付けること。ゴキブリ対策にもなります。

カメムシが嫌う香りを活用する

カメムシは、ミント系の香りが苦手だとされています。ハッカ油スプレー(ハッカ油20滴ほど、水道水90ml)を網戸や窓に吹きかけて使う方法もありますが、もっとお手軽なのがウッディラボの「虫キライスプレー」です。

虫キライスプレーは、天然由来の虫よけスプレーで、殺虫剤などの強い薬剤は一切使われていません。目的はあくまで虫を寄せつけないことだからです。「虫は気になるけれど、強い薬剤を使って殺虫まではしたくない」という人にぴったりの自然派アイテム。カメムシ以外にも蚊やコバエ、アリなどにも対処できる優れものです。

家に入ってきたカメムシへの効果的な対処法

いくら対策を施しても、カメムシが入ってきてしまうこともあるでしょう。その際に、試してほしい効果的な2つの方法と、逆にやってはいけない駆除方法を紹介します。

効果的な方法 ①手作り捕獲器を使用する

捕獲器というと、大げさな印象がありますが、使うのは、トイレットペーパーの芯だけ! とても単純な作りですが、イヤな臭いを出す前に取り除けますよ。

*用意するもの

トイレットペーパーの芯

*使い方

1.トイレットペーパーの芯の片方を平らにつぶして折りたたむ。(捕獲器出来上がり!)

2.開いている方の芯の口をカメムシの近くに寄せ、そっと捉える。捉えたら、開いている方の口を上に向けたままの状態を保つのがポイントです(カメムシが滑って出てこられません)。

3.開いている方の芯の口から、そっとリリースする。

※1〜2匹見つけたときなど、少数向きです。

効果的な方法 ②凍結タイプの殺虫スプレーを活用する

凍結タイプの殺虫スプレーは、どうしても捕まえにくいとき、手の届きにくい場所にいるときにおすすめです。殺虫成分は入っておらず瞬時に凍らすことで、カメムシの動きを止めてくれます。特に、大量に現れたときに効果的です。

これはNG!!やってはいけない駆除方法

ついうっかりやってしまいがちな駆除方法だけど、やったら最後、臭いが充満してしまうかも。NGな2つの方法を覚えておきましょう。

  • 掃除機で吸い取る
    簡単に駆除できますが、カメムシが驚いて、掃除機内部で悪臭を放つ可能性があります。カメムシがホコリ受けのなかでで死んだとしても、臭いが染みついてしまうかも……。
  • 叩く、手で強引につかむ
    叩いたり、つかんだりした衝撃で、悪臭を放つ可能性があります。手についた臭いは、しばらく取れません。

カメムシの生態を知って、寄せ付けない方法を考えてみよう カメムシの「クサ〜い臭い」を避けるには、その生態を知ることが役に立ちます。それぞれのご家庭によって環境が異なりますが、カメムシが好む住処や体のカタチ、どんなときに悪臭を放つのかなどを知れば、家に寄せ付けない方法も見えてくるのではないでしょうか。「庭の草木の手入れ」「侵入経路となる隙間の遮断」「カメムシの嫌いな香り」でしっかりと対策をとりましょう。

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