ガスコンロの掃除の仕方|五徳の汚れや焦げ付きもすっきり落とすコツ

調理中に汁気や油が飛び散るガスコンロ。気がつけば、べとべと油が積もって、ちょっと拭いたくらいでは取れない汚れになっているかも。今回も、お掃除ブロガーのよしママさんに、ガスコンロのお掃除のコツを教えていただきました!

ガスコンロはキッチンの中でもとくに汚れやすく、油のべたつきが目立つ場所。パーツが多く、お手入れを大変に感じてしまう方も多いかもしれません。ついつい先延ばししてしまいがちなガスコンロのお手入れは、「時々しっかり掃除+普段のお手入れ」がキレイを保つコツ。なかなか落としにくい五徳をはじめ、パーツ別にガスコンロのお掃除方法を紹介します。

<この記事のポイント>
●ガスコンロの油汚れは、早めのお手入れがカギ
●五徳やグリルはつけ置きが効果的。焦げつきはお湯で温めてからお掃除を
●汚れにあった洗剤選びが重要。日常は中性洗剤、頑固汚れはアルカリ性で
●毎日の「ついで掃除」できれいをキープ

ガスコンロ掃除、やらないとどうなる?

毎日の調理で使うガスコンロは、拭きこぼれや油の飛び散りなどで汚れがつきやすい場所です。汚れがついたときに、すぐ水拭きすれば簡単に落とせますが、放っておくと、汚れが蓄積してベタベタに。さらに放置すると、加熱によって汚れが炭化し、固い焦げ付きに。手間がかかるだけでなく、火がつきにくくなる原因にもなります。ひどい場合には、コーティングが落ちて五徳にサビが発生したり、変色したりして劣化が進みます。長持ちさせるためにも、汚れがついたら早めにお手入れしてあげましょう。

ガスコンロの掃除に必要な道具と洗剤

まずは、ガスコンロ掃除に必要なアイテムをそろえましょう。ただし、コンロの種類によっては、使えない洗剤や素材があります。事前に取り扱い説明書を確認してください。用意しておきたいアイテムをまとめました。

  • 掃除用洗剤
    ガスコンロの掃除には中性洗剤がおすすめです。メーカーやパーツによっては、酸性やアルカリ性洗剤は使用不可とされているものがあるので、中性洗剤を選んでおくと安心です。台所用もしくは、油汚れ用の中性洗剤を選びましょう。油汚れがこびりついている場合は、アルカリ性洗剤の方が効率よく落とせます。ですが、アルカリ性洗剤は使用に注意が必要です。詳しくは次の章で解説しています。
  • 研磨入り洗剤
    こびりついた汚れのお掃除に、研磨剤入りの洗剤も用意しておきましょう。傷がつかないようにクリームタイプを選ぶのがおすすめです。ただし、研磨剤入りの洗剤は一部のみに使用するのがコツ。傷や劣化の原因となるので日常的には使わないようにしましょう。弱アルカリ性のタイプがほとんどで、使用できない素材もあります。必ず、取扱説明書を確認したうえで使用してください。
  • スポンジ
    こすり洗い用のスポンジは、食器洗い用の柔らかいウレタンタイプがおすすめです。使用するのは、柔らかいスポンジ部分のみ。ハードな面はガスコンロを傷つける可能性があるので注意して使いましょう。
  • 焦げ落としタワシ
    頑固な焦げや汚れを落とすために、少し硬めの焦げ落としタワシがあると便利です。五徳など汚れがひどい場所のみ最終手段として使います。傷がつかないようやさしくこすります。
  • クロスやキッチンペーパー
    汚れを拭き取ったり、仕上げとして乾拭きしたりするのに使用します。古い衣類をカットしたものや、マイクロファイバ-クロスなどを用意しておきましょう。お湯をしみ込ませて使うと、汚れが浮いて、落としやすくなります。使い捨てにしておけば、処分にも困りませんレストランやコンビニなどでもらえる使い捨ておしぼりも便利に使えます。
  • 割りばし、串
    手の届きにくい場所のお掃除に使います。割りばしや串にクロスなどをつけて磨くと、細かい場所もきれいになります。使用後は捨てられるので便利です。
  • ラップ
    天板の汚れを落とすときに重宝します。ラップを丸めて磨くと、落ちにくい油汚れが吸着してくれることも。また、汚れのひどい場所に洗剤をつけたあと、ラップで覆って密着させる際にも使用します。
  • お掃除用手袋
    べとべとの油汚れや、五徳についた炭化汚れなどが手につかないように、炊事用手袋を用意しておきましょう。手の汚れや肌荒れを気にせずにお掃除できます。

ガスコンロの掃除に使用する洗剤の選び方と使いわけ

ガスコンロはパーツも多いため、どの洗剤を使えばよいのか悩んでいませんか? 市販のものや、自然派洗剤を使う場合のおすすめ洗剤をまとめました。

しっかりお掃除したいなら“アルカリ性の洗剤”

油汚れは、時間とともに酸性に変化するため、アルカリ性の洗剤を使うと落としやすくなります。

アルカリ性の洗剤には弱アルカリ性の重曹をはじめ、少しアルカリ度の強い油汚れ洗剤やセスキ、アルカリ電解水などがあげられます。重曹は少量の水でといてクリーム状にすると、粒が残るため、クレンザーとしても使えます。ただし、アルカリ性の洗剤が使えない素材に使ってしまうと、黒ずんだり、変色したりしてしまう可能性があるため注意が必要です。また、アルカリ性の洗剤は手荒れしやすいので必ず手袋を着用しましょう。

普段のお掃除には“中性洗剤”

排煙口や五徳にバイオサイクルキッチン用泡タイプを塗布している様子

先にもお伝えしたように、普段のお掃除は、コンロを傷つけにくい中性洗剤を使用するのが定番です。コンロの素材によってはアルカリ性洗剤が使えない場合もあるため、頑固な汚れに対応するため、泡タイプ、ジェルタイプといった洗剤を密着できるような中性洗剤を選ぶのをおすすめします。

ウッディラボの「バイオサイクル キッチン用 濃密泡タイプ」は、天板はもちろんグリルカバーや魚焼きグリルも、泡の力で一気につけおきできる優れもの。泡が濃密で垂れないので泡洗剤をスプレーした後、15分程度おいてから掃除すると、簡単に汚れが落とせます。お掃除しにくい五徳にも使えるので、毎日のガスコンロのお手入れがうんと楽になります。

バイオの力で汚れを分解してくれる環境に優しい洗剤である点もうれしいところ。洗剤を洗い流した液が排水口を通って、さらに奥のパイプの汚れも分解してくれます。ガスコンロだけでなくシンク掃除などに使えば排水管からの臭いも抑えられます

サッと汚れを落としたい時は、液体タイプの「バイオサイクル ディスポーザー用」も便利です。ディスポーザー用とありますが、キッチンのお掃除に使えます。

ガスコンロの掃除の仕方 ~天板編~

最初にお伝えしたように、ガスコンロのお掃除は「時々しっかり掃除+普段のお手入れ」が基本。まずは、「しっかり掃除」の手順をお伝えしましょう。その後の普段のお手入れは、さっと拭き取るだけできれいな状態を保てます。ポイントは、中性洗剤を使いながらお掃除し、頑固な汚れは、温めてから落とすか、洗剤を長時間ひたしてから洗うという手順です。

なお、お掃除の際には、ガスの元栓を閉め、安全に行ってください。

ステップ1:中性洗剤を汚れにつけ、スポンジなどで伸ばす

バイオサイクルディスポーザー用を使って天板を掃除している様子

まずは、全体の汚れを落とすように、スポンジを使って洗剤を広げます。今回は、ウッディラボの「バイオサイクル ディスポーザー用」を使用しました。ディスポーザー用とありますが、キッチンのお掃除に使える、液体の中性洗剤です。バイオ菌が汚れにアプローチし、落としやすくしてくれるのが特徴。防汚効果も期待でき、日々のお手入れがぐっと楽になります。

ステップ2:ラップを使って洗剤のつけ置き

天板にラップを貼って洗剤をつけ置きしている様子

しばらく置いて、汚れを浮かせます。汚れがひどい場所や、落ちにくい場所は、上からラップで覆い、漬け置きしておきましょう。五徳などのパーツは外し、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に5〜10分ほどつけ置きします。つけ置きできない、しづらい部分は、お湯に浸したクロスやキッチンペーパーを使って「お湯拭き」してみましょう。

ステップ3:スポンジで汚れを落とした後、水ですすぐ

天板の洗剤をクロスで拭きとっている様子

汚れが気になるところをスポンジで軽くこすり、水ですすぎます。汚れが落ちない部分があれば、ステップ1~3を繰り返します。

ここまで、基本のお掃除方法を紹介しました。天板の素材によっては、強くこすりすぎると傷になる場合があります。劣化させないように注意しながら行ってください。

ガスコンロの掃除の仕方~パーツ別~

ガスコンロにはたくさんのパーツがあり、それぞれにお掃除のポイントが異なります。続いて、パーツ別のお掃除の仕方を解説します。こちらもお掃除の際には、ガスの元栓を閉め、安全に行ってください。

五徳、受け皿のお掃除のコツ

五徳などの小物にバイオサイクルディスポーザー用を塗布している様子

五徳や受け皿は、油汚れのほか、炭化した焦げ付きなどがつきやすい場所です。まずは表面の汚れを軽く拭いて落とし、頑固な汚れはつけ置きして掃除しましょう。

<五徳・受け皿 お掃除の手順>

  1. 五徳と受け皿をガスコンロから外し、キッチンペーパーなどで軽く表面の汚れを落とす
  2. ボウルなどにお湯を用意し、五徳と受け皿を入れて、10分ほどつけて汚れを浮かせる
  3. 中性洗剤か研磨剤入り洗剤をスポンジにつけて、汚れがひどい部分をこすり洗いする
    ※研磨剤入り洗剤で何度も強くこすると表面のコーティングがはがれる可能性があるため、優しくこすりましょう。
    ※研磨剤入りの洗剤で、シンクのコーティングがはがれる可能性がある場合は、下にビニールなどを敷いて洗うと安心です。
  4. お湯を使って洗剤を洗い流す
  5. 水気を拭き取るか、しっかり乾燥させてから、ガスコンロに戻す
受け皿を洗っている様子

バーナー部分のお掃除のコツ

バーナーの細かいゴミを竹串で取り除いている様子

バーナーキャップやバーナー本体は、焦げ付きが残りやすい場所です。炭化した食材が溝に詰まってしまうことがあり、放置すると、火が付きにくくなったり、火にむらが出たりします。細かい汚れもしっかり取り除いてあげましょう。

<バーナー部分 お掃除の手順>

  1. バーナーキャップ、バーナー本体をガスコンロから取り外す
  2. 表面を乾いたクロスで拭き取り、竹串などを使って、穴のつまりを落とす
  3. 温度センサー部分は壊れやすいため、指で軽く押さえながら、水で固く絞ったクロスで頭部と側面をやさしく拭き取る
  4. 立ち消え安全装置は、乾いた柔らかい布で汚れを拭いて落とす
  5. 水気を拭き取るか、完全に乾かした後で、ガスコンロに戻す

グリル部分のお掃除のコツ

魚焼きグリルを取り出している様子

ガスコンロに付属しているグリルバーツは、焼いた後の油汚れや焦げ付き、臭いなどが残っています。べたつきをきれいに取り除いてあげましょう。

<グリル お掃除の手順>

  1. ガスコンロからグリル部分を取り外す
  2. キッチンペーパーなどを使って、残っている汚れを軽く拭きとる
  3. 皿部分にぬるま湯を入れ、さらに中性洗剤を少量入れて、しばらくつけ置く
    ※グリルの窓部分は中性洗剤を直接塗り、ラップをして、しばらくおくと汚れが落としやすくなります。
  4. クロスやスポンジなどを使って、グリル皿と、グリル内部の汚れを取り除く
    ※内部は「各種センサー」「上火バーナー」「点火プラグ」「下火バーナー」などお掃除できない箇所が複数あります。掃除できる箇所は中性洗剤を含ませたクロスでお湯拭きましょう。手の届かない場所には割りばしにクロスを挟んで中性洗剤をしみ込ませて拭きます。
  5. 全体を水拭き、もしくは、水洗いして洗剤を洗い流す
  6. 水気を拭きとるか、しっかり乾燥させた後、ガスコンロに戻す
グリル内部をクロスで拭きとっている様子

排気口のお掃除のコツ

排煙口をキッチンペーパーで拭きとっている様子

ガスコンロの排気口は、グリル使用時に発生する煙や熱をはじめ、コンロ全体の排熱を外に逃がす役割があります。そのため、煙による汚れだけでなく、油もたまりやすい場所です。放置するとすぐにベタつきが広がり、においの原因にもなります。サッとお手入れしておくと、忙しい日でもキレイが保てます。

<排気口 お掃除の手順>

  1. 排気口カバーを取り外し、汚れがひどい場合には、お湯に5分ほどつけておく
  2. 排気口カバーに中性洗剤をつけてスポンジで汚れを落とす
  3. 排気口の内部は、中性洗剤をしみこませたキッチンペーパーを割りばしの先に挟み、こするように拭きとる

日々のお手入れは、お湯を使ったお湯拭きも効果的です。

お掃除後ビフォーアフター

ビフォー アフター
お掃除する前、汚れの残ったガスコンロ掃除後に、ピカピカになったガスコンロ
五徳に焦げがついて天板も油汚れが飛んでいました。グリル内もベタベタ。  天板やグリル内もスッキリして、ベタベタ汚れがなくなりました。奥の五徳がとくにきれいになりました。

ガスコンロは、汚れを溜める前にお掃除を

ガスコンロは、油汚れによるべたつきや炭化による焦げ付きなど、いろんな汚れが付着します。汚れを放置してしまうと、積み重なって頑固な汚れになります。そうなると、アルカリ性洗剤など強い洗剤が必要になってしまい、汚れは落ちても、コンロ自体の変色や劣化の原因になることがあります。汚れがついたすぐなら、お掃除も簡単。中性洗剤だけで落とせたり、温かい濡れ布巾だけでも汚れが拭きとれたりします。汚れが軽いうちなら短時間でスッキリ。“ついで掃除”から始めて、きれいなキッチンをキープしましょう。

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