室内に入ってきたカメムシは退治?逃がす?対策しやすい方法を選んでみよう

くさい臭いを出したり、集団で網戸にくっついていたりと、何か悪さをするわけではないけれども不快に感じることが多いカメムシ。家の中に入ってきて困ってしまったり、突然現れてパニックになったりするなど、家族の反応もそれぞれです。カメムシの出現頻度と退治するかどうかで対応方法が変わります。そこで室内でカメムシが現れた時どうするか、フローチャートでタイプ判断してみましょう。タイプ別に方法を解説するとともに、どのタイプに共通するNGな対処法をお伝えします。

カメムシ退治のために知っておきたいカメムシの生態

カメムシの発生は、ときにニュースになるほど多いときがあります。さらに、種類によっても状況が異なるようです。まずは、カメムシの生態を把握しておきましょう。

カメムシの大量発生は一年おき

カメムシは1年おきに大量発生するとされており、カメムシが増える「表年」とさほど多くない「裏年」があります。近年、「表年」とされているのは、2016年、2018年、2020年、2022年と、偶数年でした。2022年は表年であったこと加えて、記録的な早さで梅雨明けしたことも影響し、地域によっては過去10年で最も大量発生した年に。稲や果物など農作物への被害も懸念され、カメムシ注意報を発表した都道府県も多くありました。

カメムシが暮らしやすい場所

カメムシにはさまざまな種類があり、カナブンサイズからテントウムシサイズのものまで、大きさも見た目も多様です。同じカメムシでも種類によって、好む食べ物や過ごし方、お気に入りの場所が異なります。出現率が高いのは、好む食べ物がある場所や、秋以降は越冬できる暖かい場所です。例えば、マルカメムシはクズやハギなどのマメ科植物を好み、クサギカメムシはマメ科植物と果実の汁を吸うため果物園周辺に、チャバネアオカメムシは果実の汁を吸い、スギやヒノキなどに寄生します。

カメムシの一生

カメムシは主に4月あたりから繁殖期を迎え、5月から8月にかけて産卵を行います。産卵した卵は1週間から2週間ほどで孵化し、何度か脱皮を繰り返した後、約1か月で成虫に。初夏から夏にかけて成虫になったカメムシは気温が下がると春になるまで越冬します。

もともと集団行動を好む傾向があるカメムシですが、涼しくなってくると越冬場所を求めて一斉に移動するのが特徴です。越冬場所は暖かい場所を選ぶので、住宅内へ侵入することもあります。冬が過ぎて暖かくなると繁殖活動を行い、その後寿命を迎えるという流れです。そのため、カメムシの一生は長くて1年半程度と考えられています。

【タイプ別チャート】室内で見かけたカメムシ、退治する?逃がす?

カメムシが現れる頻度は、その年や地域、環境によって異なります。退治したほうが効率が良い場合もあれば、逃がしたほうが安心な場合もあるでしょう。カメムシの対処法について、現状を確認し、どのような方法が自分に合っているのか、また、一番効果的なのかを確認してみましょう。

カメムシを退治するか逃がすかをチェックするフローチャート

【タイプA】対策グッズでしっかり退治(頻度多×退治)

カメムシが大量発生し、家の中に頻繁に入ってくるようなケースです。一匹ずつ逃がすのは手間がかかるため、カメムシを見つけたらまとめて退治する方法を検討してみましょう。殺虫スプレーや凍結スプレーなどの使用がおすすめです。

頻繁に室内でよくカメムシを見かける場合、カメムシが入りやすくなっている侵入経路があると考えられます。カメムシは厚みが少ないため、わずかな隙間でも室内に入ってしまいます。まずは侵入経路を断つことを考えてみましょう。例えば、網戸と窓の間を塞ぐモアレやゴム部分に劣化や隙間がないか確認、補修するほか、エアコンのホースの先に虫よけキャップをつける、エアコンの配管穴のパテが劣化していたら取り換えるなどの対策が有効です。カメムシが越冬場所を探す時期は家の中に侵入しやすいため、ドアや窓を開けっぱなしにしないように心がけましょう。

【タイプB】対策グッズを用意して逃がす(頻度多×逃がす)

殺虫剤などを使用して、カメムシを退治してしまうことに抵抗がある場合には、できるだけ簡単にカメムシを捕まえる方法を検討し、上手に逃がしてあげましょう。ただし、カメムシは刺激するとくさい臭いを出す種類も多いため、掃除機で吸い込んだりほうきで集めたりするのはNG!ペットボトルを利用したカメムシキャッチャーで捕獲するのはいかがでしょうか。

ペットボトルで自作したカメムシキャッチャーの全容

ペットボトルを利用したカメムシキャッチャーは、ペットボトルの上部を切り取り、切り取った飲み口部分を漏斗のように逆さまにし、本体に組み合わせれば完成。自宅で簡単に作れます。

壁や天井にくっついているカメムシを切り取ったペットボトルの上部で囲い、接地面からはがすように落とします。落ちてしまったカメムシは、上から出ようとしても出られない仕組みです。捕まえた後は、飲み口部分を外して屋外においておけば、カメムシは勝手に逃げていきます。殺虫剤は使用せず、臭いにおいを出すことなく逃がせる方法です。逃げたカメムシがまた家の中に戻ってくることがないように、侵入経路対策をしっかり行うとよいですね。

【タイプC】身近なものでしっかり駆除(頻度少×退治)

カメムシを見かけることは少ないため、普段から殺虫スプレーや凍結スプレーを使用する機会がない場合、身近なアイテムで退治すると良いでしょう。叩き潰したり、無理やり捕まえたりするとくさい臭いの被害にあう可能性があります。カメムシは動きが遅いので、慌てず準備すればOK。駆除の方法としては、洗剤を入れた空き容器やガムテープなどを使います。壁や天井にいる場合は、ペットボトルや空きプラ容器に台所洗剤をいれたものを用意し、その中にそっとカメムシを落とすと、洗剤水の中でカメムシは息絶えます。床にいる時はガムテープ等、粘着テープを上から貼り付けることで、捕獲、駆除が可能です。

【タイプD】身近なもので捕獲して逃がす(頻度少×逃がす)

ほとんどカメムシを見ることはないけれど、たまに洗濯物にくっついていたり、ふいに室内に入ってきたりするような場合、刺激を与えず、そっと逃がしてあげましょう。不要なチラシやプリントなど、古紙をカメムシの進行方向に置き、カメムシを乗せるようにして捕獲し、あとは外に逃がすだけです。

壁や天井にいる場合、ちょっと触るとポトリと落ちてくるので、空きプラカップや上部を切り取ったペットボトル、空き牛乳パックなどを利用し、その中に落としてキャッチしましょう。捕獲したら、容器ごと外に置いておくとそのうち逃げていきます。

室内のカメムシ退治における3つのNG行動

家の中に入ってしまったカメムシは、逃がすよりしっかり退治したい!という方も多いかもしれません。場合によっては、大量発生したカメムシを逃がすほうが、かえって手間のかかることもあるでしょう。退治する方法はさまざまありますが、いやな臭いを回避するためには、以下の3つのポイントを避けるのがおすすめです。

NG:掃除機で吸い取る → OK:刺激しないことが大切

掃除機はカメムシにとって脅威となり、刺激を与え、くさい臭いを出すきっかけとなります。掃除機に吸いこまれる時にくさい臭いをだされたら、掃除機の排気口から室内に臭いが広がることも。場合によっては、掃除機に臭いがついてしまうかもしれません。

NG:叩き潰す → OK:そっと対処する

カメムシは身の危険を感じるとくさい臭いを出す可能性があります。叩き潰してしまえば、壁や天井、床などに汚れが付くだけでなく、イヤな臭いも付着します。

NG:追いかけまわして捕まえる →OK:カメムシの動きはゆっくり。おだやかに捕まえる

カメムシの動きは、比較的ゆっくりで、捕まえやすい虫と言えます。動きの速い虫と違い、追いかけまわさなくても、穏やかに捕まえることが可能です。刺激を与えないように、ゆっくり退治するとよいでしょう。

カメムシ退治は刺激を与えないことが大切!まずは侵入経路を断つことから

安心して過ごしたい家の中にカメムシがいると、パニックになることがあるかもしれません。入ってきたカメムシは退治するのが簡単ですが、できるだけ臭いを発生させないように、逃がしてあげるのも一案です。虫が多い季節は、室内に虫を入れないよう侵入経路を作らない、虫よけの効果を切らさないようにするなど、環境チェックも大切。カメムシの発生に備えて、できることを始めましょう。

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