赤ちゃんや小さな子供の虫よけに。塗らずにできる自然派の虫よけ対策をご紹介

虫よけのポイント

子供たちとのお散歩や公園遊びといった外出時に虫はつきものです。蚊のような刺す虫に対して警戒することができない赤ちゃんや小さな子供は、虫から自分を守れません。子供たちの柔らかい肌を守るためには虫よけが欠かせませんが、幼い肌は敏感なことが多く、塗るタイプの虫よけ剤に不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、肌に塗るタイプの虫よけ剤を使用する際の注意点とともに、肌に塗らずにできる虫よけ対策をご紹介します。

虫に刺されるとかゆいだけで終わらないことも

赤ちゃんが蚊に刺されると、大きく腫れてしまい驚いたことはありませんか? 赤ちゃんや小さな子供の肌は敏感であり、蚊に刺されることに耐性ができていないため、反応が強く出やすいとされています。ひどい場合には、蚊アレルギーの可能性も考えられますし、なかにはデング熱やジカ熱といった蚊が媒介する感染症もあるため、周囲がしっかり対策しておくことが大切です。

また、成長するにつれて、かゆみを感じてかきむしってしまえば、虫刺され以上の皮膚症状が出ることも。ちょっとした虫刺されもかき壊してしまえば、とびひのような細菌感染を引き起こすこともあります。お散歩中は、蚊だけでなく、アブやありなど刺したりかんだりする虫もいっぱい。自分で身を守れない子供たちのためにも、お散歩中の虫よけ対策は欠かせませんね。

肌につけるタイプの虫よけを使用する際の注意点

虫よけのタイプはさまざまですが、一般的に使われるものの多くは、肌に塗ったり、つけたりするタイプではないでしょうか。手軽に使えるものですが、赤ちゃんや小さな子供のような敏感な肌に使うときは注意が必要です。

よく使われる虫よけ成分「ディート」は年齢制限がある

塗るタイプの虫よけや虫よけスプレーによく使われている成分「ディート」は、蚊以外にもブユ、アブ、マダニ、ノミ、ヤマビルといったさまざまなタイプの虫に効果を発揮します。日本では50年以上使用されている成分ですが、化合物特有の臭いがあり、また神経毒性が疑われる研究が発表された経緯があり、ディートを含む虫よけは年齢による使用制限が設けられました。

厚生労働省医薬食品局が提唱する安全対策によると、ディートを含む医薬品や医薬部外品の使用には以下の注意点が挙げられています。

・漫然な使用を避け、蚊、ブユ(ブヨ)等が多い戸外での使用等、必要な場合にのみ使用すること。
・小児(12歳未満)に使用させる場合には、保護者等の指導監督の下で、以下の回数を目安に使用すること。なお、顔には使用しないこと。
・6か月未満の乳児には使用しない
・6か月以上2歳未満は、1日1回
・2歳以上12歳未満は、1日1~3回

ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について|厚生労働省

メーカーによって虫よけに使われるディートの濃度が異なります。濃度は持続時間に関連するもので、6.65%含有ならほぼ2時間、20%はほぼ4時間、23.8%は約5時間とされています。汗や水ぬれにより虫よけ成分は流れてしまいますので、持続時間を考えながら計画的に使用しましょう。アウトドアなどで長時間の虫よけを期待する場合には、ディートを含まないものを使用するか、肌につけない虫よけ対策を取り入れると安心です。

参照元:安全な忌避剤(虫除け)の使用方法|厚生労働省 戸山研究庁舎

新たに注目される成分イカリジン

イカリジンは2015年に日本で承認された虫よけ成分です。蚊、ブユ、アブ、マダニなどに対する効果が発表されています。イカリジンの大きな特徴は、ディートとは異なり、年齢による使用・回数制限がないこと。また、イカリジンの濃度はディートと同様に、効果の強さには関係せず、持続時間に関係します。実験結果として、濃度5%で100%の虫よけ効果が5時間、濃度15%で12時間が確認されています。ディートと比べて使用制限はありませんが、対応する虫の種類は少ないため、使用する場所によっては効果が期待できないこともあるでしょう。

参照元:殺虫剤研究班のしおり|日本衛生動物学会

天然植物オイルの虫よけ

植物には、自分の身を守るために外敵である虫を避けるため、虫の嫌がる匂いや液体を出す種類があります。そうした天然植物由来の成分を使って虫よけを行うのも一つの方法です。

厚生労働省においても、アメリカ合衆国疾病管理予防センター(CDC)が推奨するものとして、上述したディートやイカリジンと並べて、ユーカリ油(レモンユーカリ油)も虫よけ剤として推奨しています。香りによる虫よけの効果が期待できますが、直接肌に塗る場合は要注意。アメリカ疾病対策センターは、ユーカリ油を3歳以下の子供に直接使用しないように警告しています。香りの成分は虫よけの効果を発揮しますが、直接肌に塗布する際には使用制限があるため、理解したうえで使用するようにしましょう。

参照元:
虫除け対策をしよう|厚生労働省 FORTH 
Avoid bug bites|CDC
Find the Repellent that is Right for You|EPA

ハッカ油

スーッとした香りが爽やかなハッカ油は、昔ながらの虫よけ剤として使われています。市販のハッカ剤を使用する場合、原液をそのまま肌に塗るのはNGです。肌への刺激が強すぎるため、傷や粘膜に付着すると痛みを感じます。使用する際には薄めて使うようにしましょう。ただし、肌が敏感な赤ちゃんや小さな子供は、薄めても刺激が強すぎる場合があるため、控えた方が安心かもしれません。

また、肌以外に使う場合には、つける場所の素材に注意する必要があります。ハッカ油はポリスチレン(PS)を溶かす作用があるため、アウトドア雑貨に吹きかけると傷んでしまうかもしれません。

肌に塗らずに虫よけ対策する方法

赤ちゃんや小さな子供に対して肌に塗るタイプの虫よけを使う場合には、成分によっては使い方に十分に注意する必要があります。ただでさえ赤ちゃんの柔肌は、ちょっとしたことにも敏感です。できれば、肌に直接塗らなくても虫よけができる方法を選べると安心でしょう。子供たちの肌を守るために、肌に塗らない虫よけ方法を紹介します。

香りで虫よけ

先にもお伝えしたとおり、植物のなかには虫が嫌がる香りを出す種類があります。そうした天然植物由来の香りは、直接肌に塗る必要はなく、身の回りのものにつけておくだけで虫よけ対策に役立ちます。

なかでも、活用したいのが厚生労働省も推奨するレモンユーカリの香りです。レモンユーカリには「メンタンジオール」という香りの成分に蚊の忌避効果があり、香りのベールを作ることで虫か近づけない環境ができますよ。

身の回りのアイテムとして、例えばこんなところに香りの虫よけをつけてみてはいかがでしょうか。

  • ベビーカーや抱っこ紐にスプレー
  • 服、靴、帽子にスプレー
  • 自転車の子供キャリアに
  • アウトドアではテントやタープに

さわやかな香りは、アロマとしてのリラックスも期待でき、自然派ファミリーにぴったり。出かける前には、虫よけの香りをまとって赤ちゃんを虫から守りましょう。

足の裏を除菌

蚊に刺されやすい人は足の常在菌の種類が非常に多い(多様性が高い)という研究があります。2016年度科学の芽応募作品で受賞した高校生・田上大喜さんの研究で話題となりました。菌の増えやすさは個人差がありますが、足の裏を除菌シートで拭くことで菌を一時的に減らし、蚊に刺されにくい状況を作れるとのこと。サンダル履きの小さな子供の場合、外遊びの合間に足の裏を洗ってみるのもよいでしょう。

彩度の濃い色に寄ってくる

蚊は、彩度の濃い色に寄ってくる性質があります。そのため、黒や濃い灰色、紺色といった色には蚊が近寄りやすいとされています。また、濃い赤や青といった原色の服も蚊が集まりやすいのだとか。お散歩中の上着や服の色も、少し工夫してみてはいかがでしょうか。

天然の香りで上手に虫よけを

楽しいお散歩や外遊びも、子供が虫にさされてしまうと心配の種になってしまいます。かきすぎて悪化してしまう前に、まずはしっかり虫よけを。とはいえ、直接肌に塗るタイプの虫よけは、年齢によって使い方に注意する必要があります。また、せっかく塗っても汗であっという間に流れてしまうと、虫よけの効果がなくなってしまいます。その点、服やベビーカーにシュッっと振りかけるだけの香りの虫よけは、手軽に使える便利なアイテム。安心して外出するためにも、香りの虫よけを活用してみてくださいね。

参照元:しつこい蚊を寄せつける服の色は黒!となると、日やけした肌も刺されやすいの!?|ESSE online

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