カバンにカビが生えたら?正しいカビの落とし方と予防法をわかりやすく解説

久しぶりにカバンを出してみたら、カビがびっしり……なんて経験をされたことはありませんか?普段使いしていないカバンは、次に使う日まで、クローゼットや押し入れに入れっぱなしにすることが多いはずです。その間、お手入れをしていないのであれば、カビが生えるリスクが高まってしまいます。もしカビが出てしまっても、慌てずに早めのお手入れが肝心です。カバンにカビが生える原因から、落とし方、そして予防のコツまでをご紹介します。
<この記事のポイント> ●カビが生える条件は温度・湿度・汚れの3つ ●長期保存しがちな高級カバンはカビリスクが高い ●素材ごとに適した方法でカビを落とすことが大切 ●カビ臭い場合には、消臭剤を活用する ●カビ予防アイテムを活用して、カビ対策を |
カバンにカビが生える原因は?

カバンにカビが生える原因はいくつかありますが、いずれも、保管状態が影響します。夏の湿気が残る9月から11月は特に注意したい時期。大切にしまっているカバンだからこそ、定期的にお手入れすることが大切です。まずは、カバンにカビが生える原因を知り、カビからカバンを守りましょう。
カビが発生する3つの条件
カビが発生してしまう条件として、大きく3つがあります。カバンの保管場所が、以下の3つの条件を満たしている場合は要注意です。
<カバンにカビが出やすくなる条件>
- 温度(20℃~30℃)
- 湿度60%以上
- 汚れたままの服やカバンと一緒に保管している
押入れやクローゼットは、扉を閉めっぱなしになることが多く、換気が行き届きにくいことがあります。結果として、内部の温度が高くなり、湿気もたまりやすくなります。さらに、カビが好むエサがあれば繁殖を後押ししてしまうことに。カバンについた汚れやほこりは、カビのエサとなってしまうからです。カバンの汚れを落として保管していたとしても、周囲に汚れが付いた服や小物にカビが発生し、そこから移ってしまうこともあります。
高級なカバンほどカビの発生リスクが高い!?
大切なブランドバッグほど、普段しまいっぱなしでお手入れが行き届かず、カビが生えやすい傾向にあります。高級カバンの多くが革製で、冠婚葬祭などの特別な日に使用することが多いのではないでしょうか。普段使いではないため使用頻度が低く、クローゼットや押入れに長期間しまいこんだままになることも少なくありません。
しかし、お手入れ頻度が少ないと、素材の劣化や型崩れなどが起こりやすく、同時にカビが生えてしまうようなダメージを受けることがあります。特に、オーストリッチなど高級素材のカバンは種類ごとにお手入れ方法が異なります。お手入れが難しいというイメージから、放置してしまうことも。
高級カバンは正しく扱えば、何十年も長持ちする丈夫さもありますが、一方で、雨や水濡れに弱く、素材に合わせたお手入れが重要です。長持ちさせるためには、使う機会がなくても、ときどきお手入れをしてあげましょう。
【素材別】カバンのカビの落とし方と注意点
カバンにカビが生えた場合、使われている素材に合わせてお手入れしてあげましょう。素材別に、カビの落とし方とお手入れ方法を紹介します。
革製カバン(ブラッシング+拭き取り+陰干し+保湿)

革素材にもさまざまな種類があり、牛や豚、山羊、ワニなどの動物の皮が使用されています。いずれも日焼けや水濡れ、摩擦によって色移りや色落ち、変色しやすいのが特徴です。
革製カバンに発生しやすいのが白カビです。以下のような手順で丁寧に落としてあげましょう。
<革製カバンについた白カビの落とし方>
- 皮を傷つけない天然毛のブラシなどでブラッシングをしてカビを払い落とす
- 乾いた布で、丁寧にカビを拭き取る
- しみこんでいるカビは、市販のカビ取りクリーナーやエタノールを布に少しつけて、やさしく拭き取る
- しっかり乾燥させる
- 革製品専用の保湿クリームを塗布し、乾燥材などを入れて保管する
クリーナーを使うときは、色落ちや変色を防ぐために、まずはカバンの底や内側など目立たない部分で試しましょう。また、他の菌が付かないように直置きせず、新聞紙やビニールを敷いてお手入れしましょう。革製品専用の保湿クリームを塗る際には、使わなくなった古いTシャツを使うのがおすすめ。コットン素材でやわらかく、面積が広いので手を汚さずにお手入れできます。保湿クリームの分量や塗り方は、説明書を確認して適切に行いましょう。
合皮製カバン(水拭き+陰干し)
合皮製カバンは革製カバンと比べて水に強いのが特徴です。合皮とは合成皮革の略で、布地にポリウレタンなどの合成樹脂を塗って、本革に似せて作られています。軽く、柔軟性に優れているため取扱しやすく、比較的、お手入れしやすいのがメリット。一方で、熱に弱く、ひび割れや表面が剝がれるといった経年劣化が起こりやすいのが難点です。合皮製カバンに発生しやすいのが白カビ、青カビです。以下のような手順で丁寧に落としてあげましょう。
<合皮製カバンについたカビの落とし方>
- 表面に付いたカビやホコリをブラシでやさしく払い落とす
- 薄めた中性洗剤をふくませた雑巾で、やさしく全体の汚れを落とす
- 水にぬらし、固く絞った雑巾でやさしく洗剤を拭き取る
- 直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干しする。
保管時には乾燥材などを入れておくと安心です。
布製カバン(洗濯+乾燥)

布製のカバンは、丈夫で通気性が良い一方で、繊維の隙間に汚れがたまりやすく、黒カビが発生しやすいのが特徴です。特に、雨などでぬれたまま放置してしまうと、カビが生える原因になります。素材によっても異なりますが、水洗いできるものが多いため、洗濯してカビを落としてあげましょう。
<布製カバンについたカビの落とし方>
- 40℃~60℃のお湯に酸素系漂白剤を30g溶かし、布製カバンを入れてつけ置き
- 洗剤をつけてやさしくこすり洗いする
- 繰り返しお湯ですすぎ、洗剤をしっかり洗い流す
- 天日干しをして、全体が完全に乾いたら保管する
洗剤を使用したくない場合には、重曹を使う方法もあります。
<重曹を使う場合>
- 重曹5gに水100㎖の重曹水を作る
- 乾いた布に重曹水を染み込ませ、カビの部分を拭き取る
素材にもよりますが、部分的なカビであれば、消しゴムでこすって落ちる場合もあります。布製カバンには、コットンのほかナイロンやデニム、ゴムなど、さまざまな素材が使われていることがあります。どの素材であっても、お手入れ前に、洗濯タグを確認し、洗剤は目立たない場所で試してから丸洗いしてください。
【どうしても落ちないカビには】専門店に相談する
カビが広がってしまったカバンや、カビのシミが奥までしみこんでいる場合には、自分で落とすのが難しい場合もあります。そんなときは、専門店に相談してみましょう。特に、革製品の場合には、購入店に相談するのがおすすめです。
費用は掛かりますが、専門店によるクリーニングなら、カバンを傷つけずにきれいになりますよ。
カバンのカビ臭さを取る方法

カバンのお手入れをしても、カビ臭さが残ってしまうことがあります。カビがしっかり除去されれば、次第に臭いは消えるはずですが、急いでいる場合には、消臭対策をしてみましょう。
カバンの中に炭を入れておく
炭には臭いを吸着する効果があるとされています。市販されている消臭用の炭を利用し、カバンについたカビ臭を緩和させましょう。カバンが汚れないように、炭をキッチンペーパーに包んでカバンの中に入れるだけ。炭は除湿の働きもあるため、長期保管の際にも、炭を入れておくと臭い対策に役立ちます。
乾燥させたお茶殻を入れておく
お茶殻には、炭と同じように、臭いを吸着してくれる働きがあります。お茶殻は、天日干しでしっかり乾燥させて使ってください。電子レンジで30秒程度、加熱させて乾燥させる方法もあります。乾燥したお茶殻をパックに入れ、カバンの中に入れておきましょう。簡単にできる消臭剤として使えます。ただし、炭と同様に、効果を感じるまでにしばらく時間がかかるかもしれません。
重曹を振りかける
重曹は湿気を吸収し、消臭をする働きがあるとされています。重曹を直接カバンに振りかければ、臭いの解消に。ビニール袋の中にカバンを入れ、カバンの中と表に重曹をまんべんなく振りかけて、しばらく放置します。その後、重曹が残らないように払い落とします。合皮製であれば、固く絞った水拭きで拭き取り、布製品であれば洗濯して重曹をきれいに落としてください。
消臭剤を使用する
時間がないときに、できるだけ早く臭いを取りたいなら、消臭剤を使うと簡単です。スプレータイプや置くだけタイプなど、使いやすいものを選んでみましょう。ただし、素材によっては使用できない場合もあるため、注意が必要です。

ウッディラボの「靴の消臭・除湿シリカ 除菌プラス」は、イヤな靴の臭いを解消させる便利アイテム。実は靴だけでなく、カバンにも使えるのが嬉しいポイント。気になるカバンに入れておくだけで簡単に消臭できます。靴のイヤな臭いを解消してくれる強力アイテムだから、カバンの臭い対策にもおすすめです。基材となるシリカゲルによる除湿と、天然由来の香りによる防カビ効果もあり、保管中もキレイを保ちます。コンパクトサイズだから、カバンのサイズに関係なく使えるのもメリットです。
カバンをきれいに保つ保管方法とカビ予防法
カバンのお手入れをしたら、できるだけキレイな状態を保ちたいですよね。保管時のちょっとした工夫でカバンを長持ちさせましょう。
型崩れやカビを予防する保管のポイント
カバンを押入れやクローゼットにしまう場合は、他のカバンを重ねないようにすると、型崩れを防げます。また、どんな素材であっても高温多湿にならないように、こまめに換気してあげましょう。また、汚れや手あかがついたままにせず、しまう前には、ブラッシングや、クロスでやさしく汚れを拭き取ること。革製カバンは、直射日光を避けることも大切です。
防カビアイテムを使用する
クローゼットや押し入れの換気とともに、除湿剤を置くのもおすすめです。さらに防カビや防虫にも役立つアイテムがあれば、キレイを保ちやすくなります。

カバンのカビ予防に加えて、押し入れやクローゼット内のカビ対策としておすすめなのが、ウッディラボの「ダニよけシリカ」。天然由来の香りの力で、ダニよけできるだけでなく、防カビや除湿効果も期待できます。カバンに入れるだけなので、使い方も簡単です。香りがなくなったら交換のサイン(※)。その後も、天日干しをすると除湿剤として繰り返し使用できます。
※約90日間の効果が続きます。ただし、使用環境によって異なります。
普段からカビ対策して、お気に入りのカバンを長持ちさせよう
季節や出かける場所によって、使用するカバンが異なります。なかには、長期保管するカバンもあることでしょう。できるだけ長持ちさせるためにも、普段からのカビ対策が大切です。お気に入りのカバンを長く愛用するために、まずは今日からできる簡単な予防策からはじめてみませんか。









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