室内の蟻を退治する方法と注意点、侵入させないための対策

室内で蟻(あり)を見かけたことはありませんか? 「たかが蟻」と放置してしまうと、家の近くに巣を作られてしまう可能性があります。蟻の被害を防ぐためにも、見つけたら早めに退治することが大切です。この記事では、蟻を退治する方法と、退治するときの注意点、蟻を室内に侵入させないための対策をお伝えします。
<この記事のポイント> ●蟻は食品や生ゴミのにおいで室内に侵入する ●退治方法は「殺虫剤・お酢・食器用洗剤」などが有効 ●放置すると、食品汚染や家具・家電の故障の原因になる ●ヒアリなど危険な種類もあり、駆除の際には素手で触らないこと ●侵入防止は「掃除・隙間の補修・忌避剤の活用」が効果的 |
室内で蟻が出た!退治する方法

室内で蟻を見つけたら、速やかに退治しましょう。具体的な方法として、以下の3つがあります。
●殺虫剤を使う
●お酢を使う
●食器用洗剤を使う
具体的な方法とポイントを解説します。
殺虫剤を使う
最も簡単なのが、市販の殺虫剤を使う方法です。
殺虫剤にはさまざまな種類がありますが、即効性があるのがエアゾールタイプ。見つけた蟻に直接噴射して退治することもできますし、ノズルを使って巣に噴射することも可能です。ただ、エアゾールタイプは、蟻の集団に向かって噴射すると蟻が吹き飛んでしまうことがあるので、注意しましょう。
そのほかに、蟻の巣や通り道に撒く液体タイプや、粉末の毒餌剤などもあります。毒餌剤を使えば、室内で見つけた蟻だけでなく、近くにあるはずの蟻の巣を駆除することができます。
お酢を使う
家に市販の殺虫剤がないときは、お酢でも蟻を退治できます。
蟻は、クエン酸が苦手です。お酢は体内で分解されるとクエン酸になるため、直接かけると蟻を弱らせることができます。蟻を見つけたらすぐに退治できるように、スプレーボトルにお酢と水を入れて置いておくとよいでしょう。
ただ、この方法で蟻を退治するときは、スプレーしたあとにその場所をきれいに掃除することを忘れないでください。スプレー液が残ったままになっていると、ほかの虫が寄ってくる可能性があります。
食器用洗剤を使う
食器用洗剤を水で薄めたものを、蟻に直接かけるという方法も有効です。蟻の体の横には、「気門」という呼吸をするための穴があります。洗剤液を蟻にかけることで、この穴に洗剤液が浸み込み、窒息されられます。この方法は、実は、蟻だけでなく多くの昆虫の退治に使えます。
洗剤液で蟻を退治したあとは、しっかりと床の拭き掃除をしましょう。洗剤液が残ったままになっていると、床が滑りやすくなったり、変色や劣化の原因になったりする可能性もあります。
そもそも蟻はなぜ、どこから入ってくるの?

蟻が室内に入ってくるのは、エサを手に入れるためです。自分たちのエサになるもののにおいを嗅ぎつけて、室内に侵入してきます。蟻は体が小さいので、わずかな隙間さえあれば侵入することができます。たとえば、壁や天井の隙間、ドアの下、窓枠の隙間、換気扇などです。蟻の侵入を防ぐために、侵入口になりそうな隙間はできるだけ塞いでおきましょう。
また、蟻はマーキングをする生き物ですので、一度室内に入ってくると、同じルートを通って何度も、集団で入ってくるようになる可能性があります。そうなると、近くに巣を作られてしまう恐れもあるでしょう。室内で頻繁に蟻を見かけるなら、どこかに蟻の巣がないか、一度チェックしてみてください。巣を作られやすい場所としては、床下や壁の中、植木鉢の下などが挙げられます。
室内で蟻が出たらすぐに退治するべき理由

室内で蟻を見つけたときはすぐに退治しないと、さまざまな被害がもたらされる可能性があります。
具体的には、まず食品が害される恐れがあるでしょう。蟻がかじった食品は、もちろん衛生的に食べないほうがよいのですが、蟻にかじられたことに気づかずに食べてしまう可能性もあります。また、人を咬む種類の蟻もいます。咬まれると、腫れやかゆみが生じるなど、健康被害が出る恐れもあるのです。加えて、家具や家電製品に巣を作られると、劣化や故障の原因になることもあります。
こうした被害を最小限におさえるためにも、室内で蟻を見つけたら、その場で退治することをおすすめします。
蟻を退治するときの注意点
室内に蟻を見つけたときは、まず、その種類をチェックしてみましょう。特に注意したいのが、ヒアリです。
ヒアリはもともと南米の虫ですが、近年では、国内でも確認例が報告されています。ヒアリとは、毒を持つ危険な蟻で、要緊急対処特定外来生物に指定されています。海外からの荷物に紛れて家の中に持ち込まれるケースもあるため、室内で蟻を見つけたらヒアリである可能性も考え、以下の点に注意しましょう。
素手で触らない
ヒアリは、おしりに毒針を持っていますので、絶対に素手で触ってはいけません。明らかにヒアリである場合はもちろん、ヒアリかどうか判断できない場合も、素手で触らないようにしましょう。
ヒアリに刺されたときの症状としては、刺されたところに激しい痛み、かゆみ、膿がたまるなどの皮膚症状が現れます。また、人によってはアレルギー症状が引き起こされ、命にかかわる可能性もあります。
死んでいても針が出ていて刺されることがありますので、絶対に素手で触らないようにしてください。
蟻の集団や巣を見つけたら相談を
蟻は、巣ごと駆除しないと、何度も室内に侵入してくる可能性があります。しかし、個人の判断で蟻の巣や集団を退治すると、在来の蟻やその他の生き物がいなくなり、逆にヒアリが定着しやすい環境となってしまうことがあります。蟻の集団や巣を見つけたら、まずは環境省のヒアリ相談ダイヤル、または最寄りの市町村に相談をしましょう。
※環境省のヒアリ相談ダイヤル:0570-046-110(IP電話の場合:06-7634-7300)
ヒアリに関する情報は、環境省の以下のページで発信されています。ヒアリについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
参考:要緊急対処特定外来生物ヒアリに関する情報TOP | 環境省
室内に蟻を侵入させないための対策
最後に、室内に蟻を侵入させないためにできることを紹介します。
蟻のエサになるものを放置しない
蟻はエサを求めて室内に侵入してきます。普段から、室内に蟻のエサになるものを放置しないように心がけましょう。砂糖やお菓子、パン、果物といった食べ物に加え、生ゴミや食べかす、調理後の汚れも蟻のエサになります。蟻を引き寄せないためには、こまめに掃除をして、清潔な状態を保つことが大切です。
また、生ゴミは捨て方も工夫しましょう。においが出ないように、生ゴミを袋に入れて口を縛ってから蓋付きのゴミ箱に捨てると、蟻やその他の虫も出にくくなります。
隙間を塞ぐ
蟻の侵入を防ぐためには、蟻の侵入口になるような隙間を塞いでおくことも重要です。具体的には、以下のような対策が考えられます。
・窓やドアの隙間 → 隙間テープを貼る
・壁の穴、ひび割れ → パテで埋める
・換気扇 → フィルターを付ける
隙間テープやパテ、換気扇のフィルターは、ホームセンターや100円均一ショップなどでも販売されていますので、探してみてはいかがでしょうか。
忌避剤を散布する
蟻の侵入ルートに忌避剤を散布するのも有効です。シュッとスプレーするだけで、蟻が寄り付きにくくなります。また、市販の忌避剤には、スプレータイプのほかに置くタイプもあります。いずれも効果が続くのは一定の期間だけですので、定期的に散布する・交換するのを忘れないようにしましょう。

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蟻の被害を防ぐためには侵入させないことが大切!
室内で蟻を見つけたら、被害を防ぐために速やかに退治しましょう。しかし、蟻を退治しても、侵入させない対策をしておかなければ、また蟻が入ってきてしまう恐れがあります。忌避剤を使えば簡単に対策ができますが、それでも蟻の侵入を完全に防げるわけではありません。また、定期的に散布・交換するのを忘れてしまう可能性もあります。蟻の侵入口を塞いでおき、普段から蟻のエサになるものを室内に放置しないようにすることも心がけましょう。






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