窓の断熱性を高めて寒さに打ち勝つ 〜暖かいお部屋づくりのコツ〜
毎年、1月後半から2月にかけて、一年でいちばん寒くなりやすい時期とされています。寒い日々は、暖房費がかさむ厳しい時期でもありますよね。今回は、そんな暖房費の節約にもつながる窓の断熱性についてのお話です。窓の断熱性は、お部屋の暖かさに直結します。では、どうすれば窓の断熱性を高められるのか? そのコツを紹介します。
おうちの寒さ対策のカギは“窓”にあり!その理由とは?

なぜ窓の断熱性を高めることが、お部屋の暖かさにつながるのでしょうか。まずは、その理由を見ていきましょう。
そもそも「断熱」ってなに?
断熱には「熱を断つ」という意味があります。住まいにおける断熱とは、ひと言でいえば「室内外を移動する熱をできるだけ伝わりにくくすること」。熱は「温度が高いところから低いところへ移動する」という性質をもっているため、夏は外から住居内へ、冬は住居内から外へ移動しようとします。そうした熱の移動を、断熱材などを用いて防ぐことが住まいにおける断熱で、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境の実現が可能となるのです。
ちなみに、断熱と混同されやすい用語に「遮熱」があります。遮熱とは、日射熱(太陽の光によって生じる熱)を反射させて室内への熱の侵入を防ぐこと。夏に涼しい家づくりに取り入れられる方法のひとつです。
断熱によって得られる、3つのメリット

断熱は、快適な住環境を保つために欠かすことのできない重要な要素です。続いて、断熱によって得られるメリットを3つ紹介します。
メリット①一年中快適に過ごせる
断熱性の高い住まいは、内と外との熱の移動が少ないため、室内の温度が一定に保たれやすく、年間をとおして快適に過ごせます。廊下や部屋ごとの温度差も小さいので、ヒートショックのリスク軽減にもつながります。ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が乱高下することで、身体にダメージを受けることです。暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動し、浴槽に入るときなどはとくにヒートショックが起こりやすく、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる疾患の引き金になることも。10℃以上の温度差がある場所は危険とされています。
メリット②光熱費を抑えられる
外気温の影響を受けにくい断熱性の高い住まいは、冷房・暖房効率も高いため、少ないエネルギーで快適な室温を維持できます。冷暖房の使用頻度が減れば、光熱費の節約にもつながります。エネルギー消費も抑えられますから、環境へも貢献、ひいては持続可能な暮らしにもつながります。
メリット③ 家の劣化を防ぐ
室内外の温度差が大きいと発生しやすいのが、結露とカビ。日本の夏は高温多湿の日々が続くため、ただでさえカビなどが発生しやすい条件が揃っています。冬のイメージが強い結露ですが、じつは夏にもよく見られます。「夏型結露」や「内部結露」ともいわれ、「壁の中や天井裏など見えない場所で発生しやすい」のが特徴です。というのも、湿気を含んだ高温の外気が壁の内部へ侵入し、冷房で冷やされた壁の中や構造体に触れると、その温度差で水滴となるからです。壁の中など目に見えない場所で発生する結露やカビは住まいの劣化を早める原因にもなります。断熱対策を施して、室内の温度を一定に保てるようにすることで、結露やカビの発生を抑えるだけでなく、家の寿命を伸ばすことにもつながるのです。
窓の断熱が重要な理由
家は、壁・床・天井・屋根、そして窓や玄関などの開口部から構成されており、各箇所から熱が出入りしています。冬、せっかく室内で暖められた熱もここから逃げていってしまうわけです。では、最も熱が逃げて行く場所はどこなのでしょうか。その割合を見てみましょう。
<冬の室内で暖められた熱が外へ逃げていく割合>
*外壁から 15%
*床から 7%
*屋根から 5%
*開口部から 58%(!)
(換気で15%)
ダントツで割合が高かったのが開口部、とりわけ窓です。つまり、断熱性能を高める対策をするなら、窓から始めると、より効果が得られやすいと考えられます。広い面積のある壁全体に断熱材を使ったリフォームをするのは大変ですが、窓の開口部であれば、意外と簡単な方法でも効果が期待できます。
ちなみに、夏の冷房時も、外から入り込む熱のおよそ7割が開口部からとされています。
【暖かいお部屋づくりのコツ】窓に工夫を凝らしましょう!

では、窓の断熱性を高めるには、どんな対策が有効でしょうか。効果的な対策を4つ紹介します。
隙間テープを貼る
熱の逃げ道になる窓枠とサッシの間に、隙間テープを貼ると断熱効果が高まります。隙間テープは100円均一ショップやホームセンターなどで販売されており、値段も手ごろなものがほとんどです。気軽に取り組める断熱方法であり、隙間風対策にもなります。
断熱ボードや断熱シート(フィルム)を利用する
断熱ボードを窓に立てかけるだけでも、効果の高い断熱対策になります。賃貸住宅などさまざまな制約がある住宅でも、これなら使えるはず。窓周りにシールなどを貼るのが難しい場合には、この方法を試してみてはいかがでしょうか。
一方で、貼り付けることが可能なら、断熱シートやフィルムを使うのもおすすめです。気泡緩衝材のものやアルミ素材のもの、UVカットができるものなど、タイプはさまざま。ハサミなどでカットしてサイズ調整ができるので、変形窓にも対応します。ただし、熱を吸収する働きによって、ガラス表面の温度差が大きくなり、ひび割れ(熱割れ)を起こすリスクもあります。シートやフィルムを使用する場合には、まず販売店などで相談することをおすすめします。
カーテンの厚みや配置を見直す
冬は厚手のカーテンに変えるだけも、断熱効果が期待できます。加えて、カーテンと壁、カーテンと床との間にできる隙間をなくすこと。スキマが減ることで外から入る冷気の広がりを減らせます。さらに結露対策として、窓とカーテンの間に結露防止シートを貼るのもおすすめです。
窓の下に暖房器具を設置する
冬は、「コールドドラフト」が起こりやすくなります。コールドドラフトとは、暖房で暖められた室内の空気が、冷たい窓ガラスに触れて冷やされ、その冷気が床面を伝って足元へ流れてくる現象のこと。ざっくばらんにいえば、“暖房をつけているのに足元がスースーして寒い”という状態です。外から入ってくる隙間風ではなく、室内で発生する現象なので、窓付近の空気が冷えないようにすることが重要になります。その対策として有効なのが、窓の下に暖房器具を置くこと。上記で紹介した方法に比べると初期費用はかかるものの、窓周辺の断熱効果が高まるため、暖房費のトータルで見ると節約につながるとされています。
窓に工夫を凝らしてお部屋を暖かく保ちましょう
窓は、家の中で最も熱が逃げやすい場所です。そのため、窓の断熱性を高めることはお部屋全体の暖かさにつながります。いちばん手軽に取り掛かれるのが「隙間テープ」を活用する方法。熱の逃げ道となる隙間をふさぐだけでも、暖かさはずいぶん違います。手軽に取り入れられる方法から試しながら、窓の断熱性を高めてみませんか。お部屋を暖かく保つ工夫は、暖房費の節約にも一役買ってくれるはずです。

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