【発売10周年記念】ダニよけシリカの歴史を振り返る〜誕生から現在、そして未来へ〜

人にも環境にもやさしい天然の力を活かした商品展開をしているウッディラボ。なかでも香りの力でダニをよせつけない「ダニよけシリカ」は、多くの方に支持されている商品のひとつです。2012年の発売開始から、今年2022年は10周年を迎えました。その間、小さなデザイン変更から、新たな香りの開発まで進歩を繰り返し、現在に至ります。

今回は、「ダニよけシリカ」の歴史として、ウッディラボ10年間の軌跡と未来の展望をお伝えします。

2012年:「ダニよけシリカ」誕生—機能性香料との出会い—

まずは、「ダニよけシリカ」の生みの親であるウッディラボについて簡単に紹介します。

ウッディラボは、家具製作所として創業したトキハ産業が立ち上げた日用品に特化したブランドです。天然の力を商品づくりに活かすという発想は、60年以上にわたり木とともに歩み、天然素材の素晴らしさを肌で感じてきたトキハ産業だからこその着眼点かもしれません。

木を切ってカタチにすれば家具になる。では、木のもう一つの良さである樹木のエキスは? 身近な日用品に活かせないだろうか——。社長・藤川龍磨のこの問いが、事業立ち上げのきっかけになります。

それからというのも、快適空間づくり(※1)に、樹木のエキスはどのように役立つだろうか?と自問自答し、模索する日々。そんななか、縁に導かれるように出会ったのが「機能性香料」(※2)です。                         

※1 トキハ産業は「快適空間お役立ち企業」というコンセプトを掲げています。

※2 ウッディラボでは、「機能性香料」をアロマに近い意味の言葉で使っています。

ダニをよせつけない香りの発見

アロマにはさまざまな効能・効果があることが知られていますが、縁に導かれるように出会ったのが、ダニやカビ、細菌の増殖を抑える効果のある香りでした。植物が持つ「天然の力」に精通する社長の藤川でさえも、その効果の高さには驚かされたと語ります。この香りとの出会いが、「ダニよけシリカ」の誕生につながり、現在の商品展開の礎となりました。

6㎝×6㎝の手のひらサイズ

両手にダニよけシリカの小袋を持つ小さな子供の手

「ダニよけシリカ」を手にしたことがある方は、初めて目にしたとき、そのコンパクトさに驚いたのではないでしょうか? というのも、「ダニよけシリカ」は6㎝角の手のひらサイズ。しかし、サイズは関係ありません。「ダニよけシリカ」の真髄はその「香り」にあり、香りが届く範囲であれば、ダニをよせつけない働きが期待できます。

香りは漂う範囲が広いもの。すなわち、香りを使ったダニよけシリカの効果が得られる範囲も広いということ。その効果範囲と官能(香りの具合)、シリカゲルの容量と香料の含有量、といったさまざまな要因から導き出されたのが6㎝×6㎝というサイズ。手に取りやすく、スキマにも設置しやすい薄さは、家中、どんな場所でも活用できる形になりました。

主戦場はインターネットだった

2012年、ついに「ダニよけシリカ」誕生。販売当初は、ネット通販のみでした。しばらくすると、量販店から「取り扱いたい」との要望があり、翌2013年、スーパーやドラックストアなど一般小売店での販売も始まりました。

2014年:二代目「ダニよけシリカ」の登場—パッケージの変更と、香りへの気づき—

2013年に一般小売店での販売が始まりましたが、同時に致命的な不具合も見つかりました。それは、パッケージの仕様。初代はマチのない「平パウチ」だったため、店頭に陳列する際、立脚しなかったのです。そこでパッケージの変更計画と、それにあわせてパッケージデザインの変更計画が打ち出されました。

翌2014年、「スタンディングパウチ」で再登場。パッケージデザインは、「ダニよけシリカ」を愛用してくれている固定客が混乱してしまわぬようにという配慮から、大きな変更は見合わせました。

この年を境に、主戦場はネット通販から量販店に変わります。テレビ通販などでも販売を始めました。

さまざまな声をいただいて

2012年に初めて世に出た「ダニよけシリカ」は、バイヤーなどからの評判が良く、販売チャネルも広がりました。ただ、一般消費者にはなかなか良さが伝わりません……。一度使ってもらえれば、うれしい反応はあるものの、肝心の「香り」に関する評価は厳しいものがありました。しかし、そんなさまざまな声が、「天然精油の配合」にたどり着くヒントになったのです。

ミニコラム【もっとディープにダニよけシリカ①シリカゲルの話】

「ダニよけシリカ」は香りに注目しがちですが、シリカゲルも忘れてはならない存在です。ウッディラボが基材として採用しているのは、「シリカゲルBタイプ」。湿度が下がれば、自力で放湿もできる優れものです。シリカゲルの見た目はつるつるしたビーズのようですが、実は多数のミクロの穴から成る多孔質構造で広大な表面積を持ちます。シリカゲル(Bタイプ)1gの表面積は、なんと畳290枚ほどにもなるそう! 空気中の水分や臭いまでをもしっかり吸収してくれる実力は、そんな理由が隠されているのです。

2019年:三代目「ダニよけシリカ」の登場—天然精油を配合した心地よい香りの開発へ—

テーブルに置かれたダニよけシリカ2種類

消費者の方々から届く「ダニよけシリカ」に関するさまざまな意見の中でも、香りについては多くが厳しい評価でした。たしかに、もともとダニよけになる香料は、お世辞にも心地よいとはいえない香り。ダニをよせつけないという機能性を維持しつつ、人が嗅いだときに感じる心地よさを満たす必要がありました。香りをマイルドにするにはどうしたらいいのか——。

試行錯誤の末にたどり着いたのが、天然精油を配合すること。このことにより、従来のベビーフローラルの香りは、「天然精油を配合したベビーフローラルの香り」へと生まれ変わりました。さらに、新たな香りのブレンドにも成功。それが、「アクアグリーンの香り」です。じつは以前から柑橘系の香りを望む声は多く、満を持しての登場となりました。

香りの変更にあわせて、パッケージデザインも大幅に変更しました。ボタニカル感を前面に出した、天然の力をイメージさせる装いに完全リニューアル。見た目も中身も進化した「ダニよけシリカ」が店頭に並んだのは、2019年のことでした。この年から、再びネット通販にも力を入れはじめます。ウェブサイト(本店)もリニューアルしました。

小さな子どものいる家庭に届いてほしい

三代目「ダニよけシリカ」の販売から1年ほど経った2020年、ウッディラボでは、新ブランドコンセプト「暮らしを楽しむ」シリーズが始動しました。このシリーズは、女性社員の想いがカタチになったものです。

「小さなお子様がいるヤングママにも目を止めてほしい」、「お子様のアレルギーに悩んでいるママのもとへ、今よりもっと届いてほしい」。ママ視点で感じる、強い想いから女性だけのプロジェクトチームが発足しました。多くのママたちへ想いが届くようにと、パッケージデザインを刷新。プロジェクトチームのメンバーによって、「インテリアに馴染むような、かわいいね」と手にしてもらえるようなシンプルなデザインを考えました。

その第一弾として制作されたのが、「ダニよけシリカ」のオリジナルパッケージです。従来の「ダニよけシリカ」との差別化を図り、当初はネット販売のみとしました。ところが、予想以上に反響が大きく、東急ハンズで発売され、2022年春からはロフトでの取り扱いも決定します。

ミニコラム【もっとディープにダニよけシリカ②天然精油と天然由来香料の話】

「ダニよけシリカ」には、「天然精油」と「天然由来香料」の2種の香りが使われています。「天然精油」は、いわゆるエッセンシャルオイルのことで、植物オイルの純度100%のもの。一方、「天然由来香料」は天然成分から不純物を取り除いたり、添加物を加えたりして、品質を安定させたもので、「機能性香料」がこちらに当たります。この2種の香りをブレンドすることで、香りをよくするだけでなく、機能性を高め、安定した品質で提供しています。

2022年:未来へ—さらなる高みを目指して—

近年、SDGs(持続可能な開発目標)が注目されるようになりました。しかし、ウッディラボは、以前から同様の考え方で事業展開しています。「ダニよけシリカ」が生まれたのも、「天然の力を活かす」という確固たる開発理念があったからにほかなりません。これからも、新技術の導入などにより「ダニよけシリカ」はさらなる進化を目指しています。

天然の力を探求し続けた、ダニよけシリカの歴史

今年、「ダニよけシリカ」は発売から10年を迎えます。人にも環境にもやさしい天然の香りの力を探求した10年でした。長く愛用いただいている方にとっては、香りやパッケージの変化にお気づきがあったかもしれません。「ダニよけシリカ」をまだ使ったことのない方にとっては、常に改良を重ねてきたウッディラボの想いが届くことを祈っています。これからも、お客様にとって使いやすく、さらにサスティナビリティな社会づくりに向けて、取り組んでまいります。

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ウッディラボのルーツは、1947年創業の家具屋。木に携わり、木のおかげでこれまで事業を続けてきました。もっと木の良さを活かし、お客様の役に立ちたい。そんな思...

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