「ダウンジャケットを洗濯しない」はアリ?ダウンジャケットを洗濯する場合の注意点
ダウンジャケットは洗濯しなくてもいい、という話を聞いたことはありませんか? 着る頻度が少ない場合や、とくに汚れなども見当たらないときは「洗濯しなくても大丈夫かも」と考えてしまうこともありますよね。けれど、本当にそのまま洗濯しないで使い続けても問題ないのでしょうか。今回は、その疑問を解消すべく、ダウンジャケットの洗濯をした方が良いのか、しない方が良いのか…その是非について考えます。
「ダウンジャケットは洗濯しなくてもいい」といわれる理由
ダウンジャケットは洗濯しなくてもいいと聞いても、「そもそもダウンは水洗いしないし、クリーニングに出すものでしょ」と思い込んでいる人も少なくないかもしれません。ここでは、「洗濯しなくてもいい=クリーニングに出さなくてもいい」という意味で、理由を解説していきます。
理由① 表面のお手入れだけで十分
洗濯のプロであるクリーニング屋さんの中でも意見は分かれるようですが、ダウンジャケットのクリーニングは必要ないと考える業者さんが一定数いるのは事実です。逆説的になりますが、なぜダウンのクリーニングは不要と考えるのかというと、「ダウンのクリーニングは特殊な技術が必要だから」という大前提があるからです。高級な羽毛をふんだんに使っているダウンはとてもデリケートな素材。確かな技術力と豊富な知識がなければ、かえって素材を傷めてしまうことになりかねません。実際、少なくない数の失敗事例が見受けられます。なので、プロ目線だからこそ、「表面の汚れをしっかり落として、風通しをしておけば十分」という考えに至るのかもしれません。
理由② 保温性が失われる可能性がある
もう一つの理由は、失敗のリスクです。ダウンのクリーニングは特殊な技術を必要としますが、その技術を持ち合わせているお店はそう多くありません。保温性が失われるといった可能性もあり、失敗リスクを考えると、かえってクリーニングに出さない方が良い状態を保てると考えるケースもあるようです。もし依頼したクリーニング店がダウンジャケットの取り扱いが苦手な場合、ボリュームがなくなってぺちゃんこになったり、ダウンの大きな魅力である暖かさが失われてしまったりする可能性は否めません。
ダウンジャケットをクリーニングする?しない?
「ダウンジャケットはクリーニングに出さなくてもいい」理由はわかりましたが、でも「じゃあ、汚れたままでいいの??」となんだかモヤモヤしませんか。一方で、「ダウンジャケットをクリーニングに出した方がいい理由」もあります。それを踏まえて、どうするのが得策なのかを見ていきましょう。
ダウンジャケットをクリーニングに出した方がいい理由
ダウンジャケットをクリーニングに出す大きなメリットは次の2点です。
- 中の汚れもしっかり落とせる
カビや虫食い予防のためには、表面の汚れだけでなく、中の汚れまでしっかり落としたいところ。それを可能にするのは、やはりクリーニングです。 - 自宅での選択とは違い、型崩れしにくい
ダウンのボリュームを損なうことなく、ふっくらと仕上がるのはプロのなせる技です。
ダウンジャケットをクリーニングに出すときの、お店選びのコツ
自分へのご褒美に買った高級ダウンジャケットや大切な人からの贈り物であるダウンジャケットなど、思い入れのあるダウンは迷わず専門店にお任せしましょう。以下に、お店選びのコツを紹介します。
- 高級ダウンのクリーニング実績がある
店舗のホームページや店頭で確認してみましょう。 - ウエットクリーニング(水洗い)が得意
ダウンの汚れをきちんと落とそうとする場合、水洗いを選択するお店が多いのだそう。ウエットクリーニングは高い技術を要するため、それが得意というならばお任せしても大丈夫という一つの目安になるのではないでしょうか。 - 個別に洗ってくれる
クリーニング店の多くは、作業効率やコスト面などから、洗濯表示が同じものはまとめて洗うという方法をとっています。その洗い方は高価なダウンであるほど避けたいところ。個別洗い対応のお店を選ぶようにしましょう。
ちなみに、ダウンジャケットのクリーニング料金の相場は、店舗型(直接持ち込み)で2,000〜3,000円程度といわれています。高級ダウンになると8,000〜10,000円程度かかる場合もあります。
ダウンジャケットを自宅で洗濯するには?
型崩れしやすいダウンジャケットは、クリーニングに出すのが定番。ですが、近年、お手頃な価格のダウンジャケットがさまざまなメーカーから出ており、しかも自宅でお手軽に洗えるとアピールするものも少なくありません。「失敗してもまあ、いっか!」という気持ちがあるならば、自宅での洗濯にトライしてみるのもいいでしょう。
ダウンジャケットを自宅で洗う手順
「事前準備」と「洗濯方法」に分けて説明します。
事前準備
まずは、洗濯表示をチェックして、水洗いできるかどうかを確認すること! 水洗いがNGの場合は、クリーニング店にお願いしましょう。水洗いはOKだけど洗濯機がNGの場合は「手洗い」になりますが、手洗いとなると、ハードルが高いので、ここではあくまで【洗濯機の使用がOK】なものについての洗濯方法を紹介します。
洗濯方法〜洗濯機の使用がOKの場合〜
<用意するもの>
・おしゃれ着用洗剤
・バスタオル
・ダウンが入る大きさの洗濯ネット
<洗濯の手順>
- ダウンジャケットのファスナーなどを閉じて、軽くたたんで洗濯ネットに入れる
- バスタオルで①をくるむ ※洗濯槽の中で浮きにくくするためです。
- 洗濯機の「ドライコース」または「手洗いコース」を選ぶ
※洗濯機によってコース名の違いがあるかもしれませんが、要は「弱水流のコース」を選ぶということです。
- 規定量の洗剤を入れてスタート
<乾燥のポイント>
・洗濯が終わったら、シワ防止のために洗濯機からすぐに取り出すこと
・洗濯機から取り出したら、ダウンの肩を持って勢いよく上下に振る→羽の偏りを防ぐため
・干すときは、ファスナーなどをすべて開けること
・ダウンジャケットはすぐにハンガーにかけて干すのではなく、バスタオルの上に広げて半日くらいは「平干し」する
・ある程度水分が抜けて軽くなったらハンガーにかけて陰干しする
・表面が乾いてきたら、生地を軽く叩くなどして、中の羽をほぐす
・2〜3日かけて、完全に乾かす
・完全に乾いたら、ダウンの肩を持って勢いよく上下に振る→ダウンに空気を含ませるため
ふだんから心がけたい!ダウンジャケットのお手入れ方法
ダウンジャケットのお手入れは、洗濯をどうするかばかりに目がいきがちですが、少しでも長く、心地よく着るためには日頃のケアが大切です。気をつけたいポイントを3つ紹介します。
厚みのあるハンガーにかける
型崩れを防ぐために、細い針金ハンガーではなく、しっかりと肩部分をホールドしてくれるハンガーを利用しましょう。
着用後は風通しのいい場所で乾燥させる
ダウンは内部に空気を含むことで保温効果を発揮します。着用後は湿気がこもらないように、都度しっかりと乾燥させましょう。
着用後は、定期的に表面の汚れを落とす
着用後はダウン表面についた汚れやホコリなどを落としましょう。さっとふき取るだけでも構いません。よりきれいに保ちたい場合におすすめなのが、ウッディラボの「WASHLYアウターウェア用」です。汚れが気になる部分に泡を吹きかけて、布などで拭き取るだけのお手軽クリーナー。袖口や襟はとくに汚れやすい部分です。頑固な汚れになる前にシュッとひと吹き、簡単お洗濯をしてみませんか? 消臭効果が期待できるのもうれしいところ。着用後のルーティンに加えてみてはいかがでしょうか。きれいな状態をキープできます。
ダウンジャケットの洗濯は総合的に判断を。着用後のケアは忘れずに!
ダウンジャケットを洗濯するかしないかは、その道のプロであるクリーニング屋さんでも意見が分かれるところです。とはいえ、ダウンジャケットといっても、人それぞれ使い方や思い入れが違うはず。一生ものとしたいのか、1シーズン着られればOKなのか、その都度考えてみてはいかがでしょうか。いずれにしても、お気に入りのダウンジャケットをきれいな状態で、心地よく着られるように、しっかりお手入れしておきたいですね。
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