エアコン暖房で、カビが暴れ出す!? 〜冬期のカビ対策と予防について〜

かつては冷房機能のみのエアコンが多かったものの、今では暖房機能も充実し、一年を通して使う家庭が増えてきました。暑いときも寒いときも便利に使えるエアコンですが、季節の変わり目などで久しぶりに使うときは注意が必要です。というのも、久しぶりに使ったエアコンから、カビを広げてしまう可能性があるからです。

夏の終わりにカビ対策をしていても、秋雨などの影響で、エアコン内部にカビが発生してこともあります。カビの発生に気づかないままエアコンの暖房をつけてしまうと、室内には温風とともに大量のカビが放出されてしまう事態に! 冬に暖房として使う際にも気をつけたい、エアコンのカビの対策と予防法を紹介します。

そのイヤな臭い、もしやカビ!?〜エアコンの臭いの原因あれこれ〜

エアコンの暖房機能に切り替えて、スイッチオン! だけど、なんだか臭いが気になる……。そんなときは、臭いの原因を突き止めて、しっかり対策しておくことが大切です。エアコンから発生する臭いの原因を探ってみましょう。

エアコンが臭う原因は大きく2つ

エアコンは室外機とつなげて利用するため、換気までできるようなイメージがあります。しかし、多くのエアコンには換気機能は備わっておらず、空気を循環させながら室温をコントロールしているだけです。そもそも、エアコンは「室内機で部屋の空気を取り込み、冷やしたり暖めたりして部屋へ戻す」という仕組み。室外機とは熱のやりとりをしているだけで、外の空気と入れ替えているわけではありません。ここに、イヤな臭いを発生させる原因があります。

① 室内のこもった臭いが広がってしまう

ひとつは、室内の空気がそのまま循環されることで、気になる臭いが広がってしまうことが考えられます。料理中の油のにおいやタバコのにおい、ペットや汗のにおいなど、室内に残るさまざまなにおいが、エアコンによって広がります。

② カビの臭い

もうひとつが、冒頭でもお伝えした「カビ」のよる影響です。エアコンはにおいだけではなく、ホコリやフケ、皮脂といったものまで吸い込んでしまいます。汚れはカビのエサとなり、カビを発生させる原因につながります。エアコン内部にカビが生えると、温風とともにカビの胞子が広がって、独特の臭いを発生させます。

室内の臭いが広がっても、普段の生活臭であり気づきにくいことがほとんどです。一方で、「嫌なにおいが気になる」「異臭に感じる」場合には、カビの発生を疑ってみましょう。

冬でもエアコンにカビが発生する?

エアコン内部のカビは、イヤな臭いだけではなく、健康被害を招く場合があります。そもそもなぜエアコン内部にカビが生えてしまうのでしょうか?

カビは気温20〜30℃、湿度70%以上で、ホコリやフケといったエサが豊富な状態がそろうと、繁殖しやすいとされています。気温が下がる冬場には、20~30℃の条件が当てはまらないように思いがちですが、5〜35℃の環境でカビは生存できるのだとか。一般的に、家の中は寒くても10℃程度、暑くても30℃程度に保たれることが多いため、一年を通してカビには快適な温度になっています。

同じく、乾燥しがちな冬は、カビに最適な湿度が保てないように思われがちです。しかし、乾燥が気になって加湿器を使えば、室内の空気を循環させるエアコンにも湿気が届いてしまいます。本来、エアコン内部にカビが発生しやすいのは、冷房機能を使用する夏場です。冷房・除湿運転では、エアコン内に取り込まれた空気中の水分が熱交換器で冷やされて結露し、その水が受け皿となるドレンパンにたまります。たまった水分が残っていると、カビの発生源になってしまうため、季節ごとのお掃除が大切です。暖房を使う前に、しっかり乾燥させていれば湿気を減らすことができますが、対策が十分でない場合には冬まで残っているかもしれません。

さらに、冬は換気をする機会が減り、空気中にホコリが残りやすい状況にあります。エアコンが作動するたびにホコリやフケなどを吸い込めば、エアコン内部はエサが豊富な状態に。さまざまな要因が重なり、冬であっても、エアコン内部はカビが好む環境になってしまうのです。

イヤな臭いだけじゃない! カビによる体への影響とは

さまざまな条件が重なって、エアコンにカビが繁殖してしまうと大変です。温風とともに、部屋中にカビ菌が広がってしまい、アレルギー反応を招いたり、気管支に悪影響を及ぼしてしまったりする可能性があるからです。せきやくしゃみ、鼻水といった症状をはじめ、ぜんそくやアレルギー性鼻炎、肺炎などの病気を発症したりすることも考えられます。また、カビが肌に付着して、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こすこともあります。

免疫力の低い赤ちゃんや幼児、高齢者がいる家庭では、健康被害を招かないように注意が必要でしょう。

カビによる健康被害について、詳しくはこちら。

エアコンの暖房を使うなら、カビ対策を忘れずに〜エアコンのお掃除方法&カビ予防〜

エアコンの暖房機能は、部屋中をすばやく温めてくれる上、ストーブのような火器使用による危険性が少ないため、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えるものです。しかし、内部にカビが発生すると、体への悪影響が気になります。エアコンに発生するカビを取り除くために、家庭でもできるお掃除方法とカビ対策についてまとめます。

エアコン内部の汚れとカビの落とし方

家庭でできるエアコン掃除は、「フィルター」と「吹き出し口」のお手入れが基本です。

<フィルターのお掃除方法>

  1. 電源を切り、コンセントを抜く。換気のために窓を開けておく。
  2. フィルターを取り外す。
  3. 新聞紙などを敷き、フィルターに付着したホコリを掃除機で吸い取る。
  4. 汚れがひどい場合は中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い、よくすすぐ。
  5. 洗った後は、風通しのいい日陰でしっかりと乾かす
  6. 乾燥したら、フィルターを元通りに取り付ける

<吹き出し口のお掃除方法>

フィルターに引き続き、コンセントは抜いたまま、換気をしながら行いましょう。

  1. キッチンペーパーや使い古しの布などを水でぬらし、かたくしぼる。
  2. ①を割り箸に巻きつけて、吹き出し口の汚れを拭き取る。
  3. フィルターが完全に乾いたら、元に戻す

フィルターと吹き出し口を掃除するだけでも、カビの増殖を抑える効果が期待できます。それでもイヤな臭いが消えない場合や、エアコンの奥深くまで目に見えてカビが発生している場合には、エアコン清掃専門の業者に依頼しましょう。エアコンの構造は複雑なため、素人が内部に潜むカビをすべて取り除くのは難しいものです。洗浄剤の選び方や使用方法を誤ると、故障や発煙、発火の恐れなどもあります。しっかりとお掃除をしたい場合には、プロに任せるのが一番です。

カビはエアコン暖房30℃で死滅するって本当?

エアコンは暖房機能を使うと、カビが死滅するというウワサを目にしたことがある方も多いかもしれません。カビは高温が苦手なため、カビ予防としての効果は期待できますが、エアコン暖房でカビを死滅させるのは難しいようです。乾燥に弱いカビの菌糸はともかく、乾燥にも強い胞子までは死滅させられないといわれているからです。

予防を徹底、もうカビは生えさせない!

カビを生えさせないためには、暖房使用中も定期的なお掃除が欠かせません。毎日のお掃除は難しいかもしれませんが、2週間に1度を目安にフィルターや吹き出し口をお手入れしましょう。

暖房使用時にカビを広げないためには、一年を通じてカビ対策を考えておくのがポイントです。

夏場は、冷房後1時間ほど送風運転をしてからスイッチを切ると効果的です。エアコン内が乾燥し、カビが生えにくくなります。また、高湿度になる秋にも、エアコンのお掃除を忘れずに。使用していないときも、カビが広がっているかもしれません。夏の汚れは冬まで持ち越さないように徹底したいですね。また、冬場は、できるだけ湿気をこもらせないように、窓を開けて換気することも心がけましょう。

置くだけ簡単!エアコンのカビ予防アイテムを活用しよう

市販の防カビグッズを使うのもおすすめです。ウッディラボ の「エアコン用アロマDE防カビ」は、エアコンの吸気口に貼るだけでカビ予防ができる優れもの。また、エアコンを使うたびに心地よい香りも楽しめます。リッチな香りが楽しめる「エレガントアロマ」と爽やかな「レモンミント」の2種類があり、好みの香りを選んでみてはいかがでしょうか。カビが嫌う天然の香りでカビの繁殖を抑制し、心地よい空間を作ります。

しっかりカビ対策で、冬のエアコンライフも快適に

エアコンの暖房機能が充実した今、すでに冬の必需品ともいえる存在になっています。エアコン暖房の魅力はなんといっても、すばやくお部屋全体を暖められること! 寒い朝でもすぐに温まる環境はうれしいものです。ただ、便利に使える一方で心配なのがカビの発生です。夏のカビが残ったまま使ってしまうと、健康を損ねてしまう恐れがあります。エアコンの暖房を使うときにも、定期的にお掃除し防カビアイテムを使ってカビの繁殖を防ぎましょう。

woody-lab.uo

1,655,700 views

ウッディラボのルーツは、1947年創業の家具屋。木に携わり、木のおかげでこれまで事業を続けてきました。もっと木の良さを活かし、お客様の役に立ちたい。そんな思...

プロフィール

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。