サスティナブルな視点で洗剤を選ぶ〜自分にもできる暮らしの中のSDGs〜

「サスティナブル」という言葉が広く知れ渡るようになった昨今ですが、具体的な行動をするまでには至っていない人もまだまだ多いのではないでしょうか。スケールが大きい分、どこか遠くの話で、他人ごとのように感じてしまう側面があるのかもしれません。ところが、ちょっと見回してみると、自分にもできることは意外と近くにあふれています。たとえば、日々のお掃除で使う洗剤を選ぶのだってそう。今日からでも始められることなのです。まずは、サスティナブルな視点で洗剤を選んでみませんか?

サスティナブルと言うけれど……

分かっているつもりになっている「サスティナブル」ですが、誰かに説明するとなるとどうでしょう。途端に自信をなくしてしまう人もいるのでは? ここでは、まずサスティナブルについての理解を深めていきましょう。

サスティナブルとは?

「サスティナブル」という言葉は、新語や造語といった印象がありますが、英語でSustainableと綴り、「維持できる」「耐えうる」といった意味で使われる形容詞です。それが近年、「サスティナブルな地球環境を目指す」「サスティナブルな社会の実現を」などとよく見聞きするように、地球環境や社会、経済活動の持続可能性の意味や概念として用いられるようになりました。さらにいえば、「持続可能な世界にしていこう」という動きの総称でもあるのです。

SDGsとは?

Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された「2030年までに持続可能でより良い世界を目指そう」という国際社会共通の目標です。17個のゴール(目標)と、それらを達成するための169のターゲット(具体目標)から構成され、地球上の「誰ひとり取り残さない」ことを誓っています。途上国のみならず、先進国も取り組むべき普遍的な目標となっているのが特徴です。

持続可能でより良い世界を目指すという本質は「サスティナブル」も同じなので、この2つはしばしば混同されがちですが、そこは似て非なるもの。ざっくりといえば、SDGsはサスティナブルな世界を実現するための手段。そう考えると、2つの関係性がすっきりと見えてきませんか。

〜17のゴール(目標)〜

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも 経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

なぜ洗剤にもサスティナブルな視点が必要なのか?

水質汚染の原因といえば、大方の人が工場から流される産業排水を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、今や生活排水の方が産業排水を上回るというデータがあるほど、生活排水が深刻な問題になっています。かつては、工場から垂れ流される産業排水による水質汚染が世界的にも重大な問題でした。日本でも水俣病やイタイイタイ病などの公害病が発生し、被害者が今なお苦しめられていることは広く知られているところです。そのような経緯をたどり、現在は法律によって工場排水に対する排出規制がなされ、排水処理技術も向上したことにより、状況は改善されつつあります。

一方、生活排水については、大きな対策が講じられていません。普段私たちが何気なく使っている台所や水洗トイレ、洗濯機、お風呂の水は川や海へと流れ込んでいるのです。その中にはもちろん洗剤も。洗剤と水環境(自然環境)は切り離すことができない、SDGsの「6.安全な水とトイレを世界中に」「14.海の豊かさを守ろう」と密に関わる部分であり、「12.つくる責任 つかう責任」にも関わってくる部分でもあるのです。

サスティナブルな社会への貢献につながるバイオクリーナー

サスティナブルやSDGsの考え方が浸透しつつある中、環境や人にやさしいといわれるバイオクリーナー(バイオ洗剤)が注目されています。バイオクリーナーとは、バクテリアなど生物の力を応用した生分解性の高い洗剤のことで、大きく3つのタイプに分けられます。

  • バクテリアを配合したタイプ
    バクテリアといっても種類はさまざまですが、多くのメーカーは納豆菌の仲間であるバチルス菌を採用しています。日本ではバチルス菌は枯草菌(こそうきん)とも呼ばれ、古くから親しまれている微生物。そんな身近にいる小さな生き物が汚れや悪臭まで落とせるとは驚きですね。メカニズムは次のようになります。
    1.バクテリアが酵素を分泌し、汚れを分解する
    2.分解した汚れをバクテリアが取り込む(汚れはバクテリア自身の栄養になります)
    3.増殖する
    ※汚れとは有機物を指します。汚れ(有機物)は最終的に水と二酸化炭素に変換されます。

    汚れや悪臭の原因となる有機物がある限り、このような活性・増殖というサイクルを繰り返します。つまり、洗浄効果や消臭効果の持続性が期待できるわけです。ただ、バクテリアが活性化するにはある程度の時間を要するため、即効性はありません。そのデメリットをカバーするのが界面活性剤です。添加することで、洗浄力の即効性が備わり、洗浄力も向上。いま急速に広まっているバイオクリーナーです。
  • 酵素を配合したタイプ
    配合される酵素はバクテリア由来のものがほとんどです。このタイプのクリーナーは、洗浄力に即効性があります。また、酵素の働きで汚れを小さく分解するため、自然界のバクテリアが消化しやすく、環境への負荷が少ないといわれています。
  • 天然由来成分を配合したタイプ
    バクテリアや酵素は配合されていませんが、非石油系の界面活性剤や天然由来成分を配合したものであれば、バイオクリーナーと呼ばれることがあります。一般のクリーナーに比べて生分解性が高く、環境にやさしいのが特徴です。

ウッディラボのバイオサイクルシリーズ

ウッディラボのバイオサイクルシリーズは、前述の「バクテリアを配合したタイプ」で、天然のバクテリアが主成分の自然派クリーナーです。ディスポーザー用、トイレ用、浴室・洗面台パイプ用の3種類があるので、それぞれの特徴や使い方を紹介します。

【ディスポーザー用】

ディスポーザーには生ゴミや油などさまざまな汚れが付着します。汚れをそのままにしていると、悪臭や詰まりの原因になるため、定期的なお手入れが欠かせません。そんなとき頼りたくなるのはやはり強力に作用する洗剤ではないでしょうか。ところが、ディスポーザーのメーカーは原則、塩素系や酸素系の洗剤は使わないよう奨めています。そこでおすすめなのがウッディラボのバイオサイクル ディスポーザー用。バイオの力でディスポーザーや配管をやさしく洗浄。使い方もとてもシンプルで、ディスポーザーに垂らすだけ! 汚れも臭いもスッキリ解消します。

【トイレ用】

トイレ用はスプレータイプになっています。特筆すべきは、この1本で便器から床、壁、パイプに至るまでトイレ内すべてのお掃除ができること。汚れが気になる箇所にはスプレー後にトイレットペーパーなどで拭き取ることをおすすめしますが、消臭・防汚が目的の場合は、シュッとスプレーして放置するだけでOK。家事の時短にもつながります。

【浴室・洗面台パイプ用】

パイプ用という名称ですが、実は浴槽や洗面ボウルの洗浄にも向いています。浴槽や洗面ボウルを洗い流すと同時にパイプの中の汚れまで分解。一度に2箇所をキレイにできる家事ラクアイテムでもあるのです! パイプ洗浄がメインであれば、もちろんパイプに垂らすだけでOK。浴室と洗面台で共有できるのもいいところ。1本で何役も担ってくれる頼もしい洗剤です。

洗剤選びから始めるサスティナブルライフへ

サスティナブルという言葉は世の中にずいぶん浸透している感がありますが、スケールが大きい分、何をすべきかが見えにくい側面があるかもしれません。今一度、サスティナブルについて考えてみると、実は身近なところにもできることはあふれていることが分かります。日々使う洗剤もそのひとつ。サスティナブルを意識して選ぶことも、持続可能な世界への大きな一歩になりますよ。

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ウッディラボのルーツは、1947年創業の家具屋。木に携わり、木のおかげでこれまで事業を続けてきました。もっと木の良さを活かし、お客様の役に立ちたい。そんな思...

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