布団に入るとかゆいのはなぜ?原因にあわせた対策で快適な眠りを手に入れよう
寝具を冬仕様にして、さあ寝ようと布団に入ったものの、「なんだかチクチクかゆい……?」こんな経験をされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。かゆみの原因の1つとして、考えられるのがダニの発生ではないでしょうか。とはいえ、ダニ以外の原因があるかもしれません。今回は、布団でかゆみを感じる原因と対策についてご紹介しましょう。
布団に入るとかゆい!原因の多くは「ダニ」
「布団に入ると、体がかゆくなる!」そんなとき、原因として代表的なのは「ダニ刺され」です。特に、冬物布団を出したばかりのタイミングなら、収納していた押し入れやクローゼットで、夏の間にダニが繁殖していたのかもしれません。ダニにもいろいろな種類がありますが、家の中にいるダニの多くは、チリダニかツメダニです。
- チリダニ
体長0.3mm~1.0mmほどのダニです。刺された翌日以降に赤い腫れやかゆみの症状が表れ、しつこいかゆみが1週間ほど続きます。
- ツメダニ
体長0.6mm~1.0mmほどのダニです。刺されたあとすぐに赤みやかゆみの症状が表れます。二の腕やわきの下、おなか周り、太ももなど、皮膚のやわらかい部位を好んで刺すのが特徴です。
また、かゆみの原因が「ダニ刺され」ではなく、「ダニアレルギー」が影響している場合も考えられます。ダニアレルギーとは、ダニの死骸やフンを吸い込むことにより発症するもので、症状としては、皮膚のかゆみや湿疹を繰り返すアトピー性皮膚炎、目の充血やかゆみ、咳、くしゃみや鼻水などが挙げられます。夏物から冬物へ衣替えをする時期(9月~10月)は、夏に繁殖したダニの死骸やフンが増えやすい季節であり、ダニアレルギーを発症しやすいといわれています。
布団のダニを退治し、予防するためには、普段から布団を清潔に保つことが大切です。お布団のダニ対策については、後ほど詳しくご紹介いたします。
ダニ以外の原因とは?
布団でのかゆみを発生させる原因はダニだけではありません。ここからは、ダニ以外で考えられる原因について見てみましょう。
寝具素材に対するアレルギーの影響
ダニ対策をしっかりしていたのに、布団に入るとかゆい…という場合には、寝具に使用されている素材に対して、アレルギー症状が出ている可能性が考えられます。アレルギー源となる布団素材として代表的なのは、枕や敷き寝具の中材として使われるラテックス(ゴム)、昔ながらの枕に多いそば殻、低価格の羽毛布団、化学繊維を使用した寝具などが挙げられます。
かゆみの原因が寝具素材に対するアレルギーなら、寝具を買い替えるしかかゆみを止める方法はありません。医療機関を受診して、何に対するアレルギーなのかをしっかりと診断してもらい、適切な布団に買い替えましょう。
食物アレルギーの影響
その日の食事の中に体質に合わない食材が入っていたことで、アレルギー症状の1つとしてかゆみが出たという可能性も考えられます。また、アトピー性皮膚炎は、お風呂や布団に入ったときなど、体温が上がったりリラックスした状態になったりしたときにかゆみを感じやすくなるといわれています。かゆみの症状がひどい場合は、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けましょう。
肌の乾燥
乾燥しがちな秋冬は、肌のうるおいが減ってしまい、敏感肌になったり、かゆみを感じやすかったりします。また、乾燥肌になり、寝具との摩擦でかゆみが生じることもあるでしょう。また、近年主流となっている機能性インナーは、汗を吸収して発熱する吸湿発熱繊維が使われているため、肌が乾燥しやすいともいわれています。入浴時にお湯の温度を上げすぎない、お風呂あがりに保湿クリームを使うなど、肌の保湿を心がけることで、かゆみ予防につながります。
むずむず脚症候群
むずむず脚症候群とは、脚がむずむずしたり、かゆみや痛みを感じたりする疾患で、「下肢静止不能症候群」とも呼ばれます。症状は、夕方から夜にかけて表れることが多いとされており、布団に入ると足にかゆみを感じるかもしれません。心当たりのある方は、自己判断をせずに、一度医療機関を受診することをおすすめします。
ストレス
疲労がたまったり、心の状態が不安定になったりしたときも、かゆみの症状が表れることがあります。寝る前には、できるだけゆったり過ごす時間を設けて、リラックスしたいですね。また、規則正しい生活を心がけて、寝不足がないようにすることも大切です。
「布団に入るとかゆい!」を軽減させるためのお布団ケア方法
かゆみを感じる原因はさまざまありますが、代表的なのはやはり「ダニ」の影響です。ダニがかゆみの発生源となっているなら、普段からの布団ケアが大切。考え方の基本となるのは、「清潔なお布団をキープさせること」です。ここからは、できるだけ清潔な状態を保つための対策をご紹介します。
定期的に布団を丸洗いする
もしすでにかゆみを感じているなら、布団や毛布、枕、シーツ類など、洗えるものを一度丸洗いしてみましょう。そして、洗ったあとはしっかりと乾燥させてください。乾燥が不十分だとカビが発生してしまい、そのカビをエサに、またダニが集まってくる恐れがあります。
また、丸洗いによりダニアレルゲン(ダニの死骸やフン)はほとんど除去することができますが、生きているダニを死滅させることはできません。ダニをできるだけ駆除するために、洗ったあとは衣類乾燥機を使用するのがおすすめ。ダニは、温度が50℃以上の環境では短時間しか生息できないといわれています。一般的な家庭用の衣類乾燥機は50℃以上、コインランドリーの衣類乾燥機は80℃以上の温度がありますので、ダニの駆除に効果的です。乾燥機を使用したあとは、布団や毛布に残っているダニの死骸を除去するために、掃除機かけも忘れずに行いましょう。
こまめな掃除とシーツ類の洗濯
布団の掃除機かけも、ダニ対策として有効です。生きたダニに対する効果はあまり期待できませんが、フン、死がいといったダニアレルゲンを除去できます。
「いつも使っている掃除機を布団に使うのは抵抗がある」という方は、布団専用のヘッドや掃除機を活用するのはいかがでしょうか。掃除機を使う際には、布団の上から下に向かって1mの範囲を、20秒程度かけてゆっくりとかけるのがポイント。これを、週に1度程度、行うのがおすすめです。
また、シーツや枕カバーなどは、定期的に洗濯すること。頻度としては、汗をよくかく夏場なら週に1~2回、冬場なら少なくとも2週間に1回が目安とされています。かゆみが気になる場合には、洗い替えをたくさん用意して、1~2日ごとに取り換えていただくのが理想かもしれません。
布団を干す・布団乾燥機を使う
布団の湿気対策も、ダニ対策には重要なこと。ダニは、温度20度以上・湿度60%の環境を好みます。布団の中が高温多湿の状態が続くと、ダニだけでなくカビが発生する恐れもあります。布団に湿気をため込まないように、こまめに布団を干す、もしくは布団乾燥機でケアをしましょう。
布団を天日に干すときは、時間帯にもこだわってみて。夏場は直射日光が強い時間を避けて、午前中に1.5~2時間程度、日差しが弱い冬場は、お昼を挟んで3~4時間程度干すと良いとされています。逆に、日差しがない時間帯に干すと、逆に布団が湿気を吸いこんでしまうので、早朝や夕方は避けたほうがよいでしょう。
布団乾燥機なら、お天気にかかわらず布団をケアできますし、ダニの駆除にも効果的です。ただし、布団乾燥機を使ったあとは、ダニの死がいを取り除くため、しっかり掃除機をかけてくださいね。
天然アロマでリラックス!ウッディラボの「ダニよけシリカ」・
布団のダニ対策として、市販のダニよけアイテムを活用するのも一案です。
ウッディラボの「ダニよけシリカ」は、天然由来の香りから生まれたダニよけアイテム。枕カバーや、マットレスとシーツの間など、気になるところにポンと置くだけで、手軽にダニを予防できますよ。
一度試したい短期決戦でのダニよけシリカ活用法
「布団に入るとかゆい」「布団のダニが気になる」という方に、ぜひ一度試していただきたい使い方があります。ダニよけシリカをご用意いただいたら、まず、一袋分(25包)を取り出し、すべてを布団に敷き詰めます。その後、2~3時間放置してみてください。こうすることで、ダニが苦手とする「ダニよけシリカ」の香りが布団について、一時的に効果アップが期待できます。
その後、布団に敷き詰めたダニよけシリカは、捨てずに回収し、元の袋に戻してくださいね。「ダニよけシリカ」のパッケージはジップ式ですので、しっかりと袋の口を閉めて保管しておけば、また後日別の場所で使うことができます。
寝室まわりのダニ対策については、こちらでも詳しく紹介しています。
快適な睡眠のために原因に合った対策を
布団に入ったときに感じるかゆみとして、代表的なのは「ダニ刺され」です。しかし、必ずしもダニとは限りません。まずは原因をつきとめ、正しい対策をとることが大切です。また、特にかゆみを感じないという方も、不衛生な布団やシーツを使い続けていると、ダニアレルギーや肌荒れを引き起こすことも。快適な睡眠と健康を守るために、こまめな掃除と洗濯、湿気対策を行い、きれでふかふかな布団をキープしたいですね。
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