冬のダニに要注意!寒い時期にもダニ対策はしっかりと

ダニが大量発生するのは、高温多湿の時期だけと油断していませんか? 実は寒さが厳しくなる時期にも、ダニが繁殖していることがあります。冬場の室内は過ごしやすいように、快適な温度や湿度に調整することが多く、そうした環境が冬でも家の中にダニが繁殖しやすい条件を作ってしまうからです。冬にダニが発生する理由や発生しやすい場所についてお伝えするとともに、ダニ刺されの特徴、冬こそ取り組みたいダニ対策について紹介していきます。

ダニは冬でも死なない?ダニが増える条件とは

ダニは高温多湿を好み、春から夏にかけて繁殖しやすいイメージがあります。逆に、寒くなると、ダニは死滅するのではないかと思われている人もいるかもしれません。実際のところ、「冬場のダニ事情」はどうなっているのか、詳しく見てみましょう。

冬の室内は、ダニが好む温度と湿度になりやすい

ダニが発生しやすい条件は温度が20℃~30℃、湿度が60%以上とされています。この条件だけを見ると、外気温が低く、乾燥しがちな冬には当てはまらないと思うかもしれません。しかし、冬場は暖房を使用し、その設定温度の目安は20℃程度、乾燥対策として加湿器を使用すれば湿度が40~60%に保たれることもあるでしょう。人にとって快適な温度に調整すると、その分、ダニにとっても繁殖しやすい条件に近づいてしまうのです。もちろん、夏場のように部屋全体に温度と湿度が広がるわけではないのですが、リビングや寝室など、よく過ごす場所ほど、人にも、ダニにも心地よい環境になりがちです。

では、室内温度が低い場所なら、ダニはいなくなるのかというと、そうでもありません。

ダニは10℃以下では繁殖が抑制されると言われていますが、死んでしまうわけではないからです。ダニの寿命は2~3ヵ月といわれており、低い温度のなかでじっとしていても、条件が整えばダニは繁殖を再開してしまいます。ダニを冷気で死滅させるには、-10度以下の環境になることとされています。ただ、ダニの卵はそれ以下の温度も耐えてしまうのだとか。いずれにしても室内温度をコントロールして死滅させるのは現実的ではありませんね。

家時間が増える冬場は、ダニのエサも豊富になりやすい

ダニが繁殖するには、温度や湿度といった条件だけでなく、成長するためのエサが欠かせません。家庭で発生しやすいダニには主にチリダニやツメダニ、イエダニなどがいます。チリダニ類は人間のアカやフケ、食べこぼし、カビなどをエサにし、ツメダニ類にとってはチリダニ類をエサとします。イエダニは吸血性で、通常、ネズミや鳥に寄生していますが、大量発生すると人の血液を吸うために刺すことがあります。お家時間が増える冬は、ダニ類のエサが常にある状態となっています。

ラグやこたつなど、隠れやすい住みかが増える

冬場には、ラグやこたつなどを使用する家庭が多いことでしょう。寝具も夏よりも枚数を増やしたり、厚みのあるものに取り換えたりします。繊維が密集した布団やマット類、カーペットは、ダニが隠れやすく住み着きやすい場所です。室内に布類、繊維類が多いほどダニは隠れる場所が増え、繁殖の条件下で知らないうちに増えていることがあります。

家の中でダニが増えやすい場所をチェック!

冬になったからといって、室内のダニが死滅するわけではありません。ダニが繁殖してしまうと、刺されてしまったり、アレルギー反応が出てしまったりするため、早めの対策が必要です。まずは、ダニが発生しやすいポイントをチェックし、対策を考えてみましょう。

ラグ、カーペット

繊維が密集しているラグやカーペットは、ダニにとって絶好の隠れ家です。お菓子の食べクズや、生活していると自然にでてくるアカやフケ、髪の毛がラグの間に残っていると、ダニにとってはエサ場にもなります。暖房や加湿器で快適な室内を作ると、ダニの繁殖場所となってしまうでしょう。

こたつ

ラグやカーペット同様に、こたつ布団や、こたつの下に敷くマットなどもダニの住処になりやすいところです。特に、こたつの中は、人からでる蒸気もあって蒸れがちに。さらに長居することも多いため、エサとなるものも増えてしまいます。しかも、こたつのお掃除は、意外と手間がかかるため、後回しになりがち。手がかかるからと掃除をさぼっていると、ダニが繁殖して、そこからカーペットなど周囲に広がる可能性があります。

布製のソファ、クッション、座椅子

布製のソファやクッション、座椅子も要注意。座面とクッションの間にゴミが残っていると、ダニのエサになってしまいます。ソファやクッションは家族が長時間過ごすリビングに設置されることが多く、暖房や加湿器を使うことも多いのではないでしょうか。結果的に、ダニが繁殖しやすい条件に近接します。

ぬいぐるみ、布製のおもちゃ

繊維が密集しているぬいぐるみや布製のおもちゃも、注意が必要です。盲点になりやすいため、布団やカーペットのようにダニ対策を行っていないこともあるかもしれません。ベッドやソファに置いていると、ダニが移動してくる可能性があるでしょう。小さな子どもは口に入れてしまうこともあるため、しっかり対策しておくことが大切です。

普段使いの寝具

ダニが繁殖しやすい定番の場所といえば、寝具です。掛け布団、敷布団、マットレス、枕とどれも繊維の密集地帯になるアイテムばかり。冬場の夜間は気温が低く寒いからダニの心配はいらないと考えるかもしれません。しかし実際は、寝ている間の汗や体から出る蒸気で湿気がこもりやすく、人の体温によりダニが繁殖しやすい温度が保たれます。そして健康を保つために、加湿器で湿度を保ち、お部屋の温度も調節していることが多いものです。さらに、ダニのエサとなる垢やふけ、髪の毛も常にある状態のため、ダニにとっては絶好の繁殖場所に。しっかり睡眠をとるためにも、寝具のダニ対策はしっかり行いたいですね。

気になる子どもの布団へのダニ対策について、詳しくはこちら。

収納から出したばかりの寝具

季節が変わり寒くなると、毛布を足したり、厚めの布団に取り換えたりするもの。クローゼットや押し入れなどの収納に、長期間しまってあった寝具は要注意です。ダニ除けスプレーやダニ除け収納袋を利用していても、ダニが繁殖していることがあります。また、帰省先で久しぶりに押し入れから取り出した寝具もダニがいる可能性があり、注意が必要です。

冬もチェック!ダニ刺されの特徴

ダニに刺されたり咬まれたりすると、赤くかゆい発疹ができます。しかし、赤みやはれ、かゆみがでるのは、ダニが原因とは限らず、理由に悩むこともあるでしょう。突然できた原因不明の赤くかゆい発疹は、症状だけで何によるものか判断することは難しいものです。

ダニに刺される場合の特徴はいくつかあります。例えば、発疹ができている部分が、露出していない肌の柔らかいところであること、不規則であることなどです。ダニは目に見えないほど小さく、繊維の隙間を通り抜けることができます。そのため衣服の中を通り抜け、露出していない部分の肌にたどり着くことができるからです。

同じようにかゆみを伴う赤い発疹は、蚊やアブ、アリなどに刺されたり咬まれたりしてもおこります。しかりこちらは、肌の露出している部分に起こりやすいもの。そのほか、かゆみを伴う発疹がでるものとして汗疹がありますが、関節の内側や汗の付きやすいところなどに集中して発生します。

また、ダニ刺されは、人によって反応が異なります。刺されてすぐにかゆみを感じる人もいれば、後になって発疹がでる人など、さまざま。ダニによる発疹はアレルギー反応のため個人差があるとされています。同じ布団やカーペットで親子ともに刺されても、症状が出るタイミングが異なるため、原因がわかりにくい可能性があることも知っておくとよいでしょう。

冬のダニ対策はここからはじめよう!

高温多湿の夏ではないからと、冬のダニ対策をさぼるのは禁物。収納から取り出したばかりの冬用寝具やファブリックに、ダニが残っているかもしれません。しまう前に日干しをして乾燥させ、しっかりダニ対策をしていたつもりでも、収納している間にダニが繁殖している可能性もあります。冬物こそ、しっかりダニを退治して使用し、使用中もダニを増やさない・寄せ付けない対策が大切です。

ダニの弱点を利用して退治する

ダニの弱点は、乾燥と高温です。20℃以下、30℃以上で成長しにくくなり、50℃で20~30分熱を加えるか、60℃以上で一気に死滅します。また湿度60%以下で繁殖力が低下するとされています。乾燥によってダニが死滅する理由は、ダニの体が小さいために、湿度40~50%の環境下で5~11日経つと、脱水してしまうからなのだとか。

ダニを撃退するためには、太陽光を利用した日干しや布団乾燥機、コインランドリーの乾燥機などを使ってしっかり、高温・乾燥の環境を作るのがポイントです。高温での対策ができないアイテムについては、湿気がこもらないように定期的に風を通すこと。寝具や布類の収納場所は扉を開けて、換気を行うとよいでしょう。

ダニを減らした後は増やさない工夫を

ダニの死骸は他のダニのエサになり、ダニアレルギーを持っているとくしゃみや鼻水、皮膚のかゆみにもつながります。そのため、ダニ退治を行った後はしっかりお掃除して取り除くことが大切です。

ダニの死骸はとても細かいチリとなっています。あちこちに飛び散らかさないように掃除機で吸い込み、取り除きたいもの。さまざまなメーカーから性能の異なる掃除機がでているので、お家の状況に合わせて選んでいくとよいでしょう。

布団や枕、クッション類についたダニの死骸やフンをしっかり取り除くならば、専用のノズルがついたものや布団専用の掃除機を利用してみては?布団専用掃除機の中には、温風を出すものやUVライトを出すものもあります。ダニ退治と掃除を一緒に進めることができ一石二鳥ですね。

ダニを減らした後は増やさない工夫を

室内温度と湿度に気を配り、こまめにお掃除をすることでダニ対策になります。しかし、寒くなればなるほど、頻繁に換気を繰り返したり、日干しをしたりするのが難しいこともあるでしょう。

そこで活用したいのが、ダニよけアイテムです。ただ、強い殺虫成分を含むアイテムを控えたい方もいるかもしれません。

自然派の方でも、安心して使うなら、天然成分を使ったダニよけアイテムがおすすめです。ウッディラボの「ダニよけシリカ」は、置くだけ簡単なダニよけアイテム。ダニが嫌う植物の香りを活用し、さらに、シリカの働きで乾燥した状態を作ります。小さな小分けパックのため、クッションや座布団カバーの中に入れても邪魔になりません。工夫すれば、ぬいぐるみのようにダニ除けが難しいアイテムにも使えます。

ラグやカーペット、毛布やお布団類と、夏場よりもダニが住み着きやすい場所が増える冬。しっかりお掃除した後は、ダニよけにも取り組みましょう。

冬でも発生するダニ。油断せずに対策を!

ダニは、死がいが残っているだけでも、アレルギー反応を引き起こしてしまいます。冬場は風邪やインフルエンザウィルスに対抗するため、暖房と加湿器で室内を調節することが多いかもしれません。しかし、その反面、ダニが発生しやすい条件に近づいてしまいます。ダニによる健康被害を受けないためにも、しっかりダニを撃退し、きれいになった後はダニの繁殖予防にも取り組みたいですね。

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