【トイレのニオイ】掃除しても臭いのは、なぜなの!? 〜原因と対策〜
ちゃんとトイレ掃除をしているのに、なんだか臭い……日々の暮らしのなかで意外と多くみられる困りごとかもしれません。ひとまず消臭剤を置いて、様子見している人もいるのではないでしょうか。ただ、それだけでは根本解決にはなりません。掃除をしても臭いのは、なぜなのか。まずは気になるトイレの臭いの原因を探り、それに見合った対策を講じてみませんか? 今回は、トイレのニオイにまつわるお話です。
トイレが臭い原因は主に4つ! <イヤなニオイの原因編>
トイレのイヤ〜な臭いは、大きく分けると「アンモニア臭」「カビ臭」「下水の臭い」「こもった臭い」の4つです。それぞれの原因を順に紹介していきます。
1.アンモニア臭の原因は「飛び散った尿」
トイレのイヤ〜な臭いといえば、「アンモニア臭」がまっさきに思い浮かぶのではないでしょうか。あの鼻をつくツンとした刺激臭。原因は、排泄の際に飛び散った尿が汚れとして残っているから。ただ、誤解されがちなのですが、排泄直後の尿にはニオイがほとんどありません。というのも、ヒトの体の仕組みはすごいもので、体内で発生した有毒なアンモニアを無毒化することができるからです。もう少し具体的に説明すると、アンモニアは肝臓の働きによって無毒な「尿素」に変換されます。なので、尿とともに排出されるのは、ニオイがほとんどない尿素なのです。ところが、時間が経つと空気中の細菌が尿素を分解。再びアンモニアとなって、ニオイを放つようになるのです。
2.カビ臭の原因は「トイレ空間に発生したカビ」
水まわりにカビが発生しやすいのは周知の事実で、その一角をなすトイレも例外ではありません。トイレはタンクや便器の中には常に水があるうえ、密室状態で湿気がこもりやすく、カビにとっては好条件の場所です。以下に掲げた「カビが好む4つの条件」をご覧ください。人間にとっては、トイレがいかに危険地帯なのかが、ひしひしと伝わってくるのではないでしょうか。
<カビが好む4つの条件>
- 温度 20〜30℃
- 湿度 60%以上(80%を超えると爆発的に増殖)
- 栄養源 ホコリやフケ、髪の毛、汚れなど(尿の飛沫もカビにとってはごちそうです)
- 風通しが悪く、空気がよどんだ場所
3.下水臭の原因は「排水管のつまり」
下水のような臭いがする場合、まず疑うべきは排水管です。排水管がつまると、排水トラップ(※)がきちんと機能しなくなり、下水道から臭いが戻ってくることがあるからです。トイレがつまっていると、異臭のほかに、「水の流れが悪い」「水を流したときにゴボゴボと異音がする」といった症状も現れます。状態をしっかり確認してみましょう。
※「排水トラップ」とは、排水管の途中に設けられた水をためておく部分のことです。下水からの悪臭や害虫などの侵入を防ぐ役割を担っています。ためられている水は「封水(ふうすい)」といいます。
4.こもった臭いの原因は「汚れの見落とし」
トイレ内には掃除がしにくい場所がいくつかあるものです。「便器のフチの裏側」はその代表例でしょう。普段の掃除ではなかなか手が回らない場所は汚れがたまっている可能性大! そうした汚れに雑菌が繁殖して、臭いの発生源になってしまうのです。
掃除忘れがありませんか?トイレの臭いの発生源別お掃除法 <イヤなニオイの対策編>
掃除をしても臭いと感じるとき、もしかしたら、お掃除忘れのスポットがあるかもしれません。念のため、イヤな臭いの発生源になりやすい場所を再確認してみましょう。場所別の対処法を紹介します。
【アンモニア臭】壁・天井
男性が立ったまま用を足すと、尿は床だけでなく周囲の壁や天井にまで飛び散ってしまうといいます。まさか、壁や天井まではいかないでしょ!?と思いたいところですが、空気よりも比重が軽いアンモニアは、天井付近にまで到達することがわかっています。アンモニア臭が気になるなら、壁と天井を意識してお掃除するようにしましょう!
アンモニアはアルカリ性なので、酸性の「クエン酸水(スプレー)」を使って拭き取るのがおすすめです。以下に、クエン酸水の作り方と使い方を紹介します。
<クエン酸水の作り方&使い方>
【用意するもの】
クエン酸 / 水 / スプレーボトル
【作り方】
スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1/2を入れて、混ぜ合わせれば出来上がり。
※クエン酸水は2〜3週間で使い切るようにしましょう。
【使い方】
クエン酸水を壁や天井、床にスプレーしながら、雑巾で拭き上げていきます。
【カビ臭】水洗タンク
常に水がたまっているタンクは、カビが発生しやすい場所です。カビ臭が気になるときは、まずはタンクの洗浄を。手始めに、タンクを開けずにできる「つけ置き洗い」を試してみるといいかもしれません。市販されている「トイレのタンク用洗浄剤」を使うと便利です。
【下水臭】排水管
下水の臭いが気になるときは、まず、排水管のチェックを。排水管のつまりがない場合は、排水管の中を掃除してみませんか。市販の洗浄剤で、トイレに入れるだけの「泡タイプ」のものが扱いやすくておすすめです。
【こもった臭い】便器のフチの裏側
意外と見落としてしまいがちなのが、便器のフチの裏側です。汚れに気づかずにいると、尿に含まれるカルシウムが結晶化して、「尿石」ができてしまうことも。尿石は細菌が繁殖しやすいため、一度でもできると厄介です。細菌の温床となり、臭いもより強くなります。便器のフチの裏側をチェックして、尿石ができていたら、お掃除しましょう。ここでもクエン酸水の出番です。おすすめの掃除法は、先にご紹介したクエン酸水とトイレットペーパーを使った「クエン酸パック」。以下にやり方を紹介します。
<クエン酸パックのやり方>
- クエン酸水を便器のフチの裏側にスプレーする
- フチ裏にトイレットペーパーを貼りつける
- 貼りつけたトイレットペーパーに、再度クエン酸水をスプレーする
- 10分ほど放置した後、貼りつけたトイレットペーパーで汚れを拭き取る
※クエン酸水の作り方は【アンモニア臭】の項を参照してください。
掃除しても臭いのはこれが原因かも?~賃貸住宅のトイレが臭い原因と対処法〜
賃貸・持ち家問わず、トイレのイヤな臭いの原因と対処法は上記で述べたとおりです。ただ、賃貸ならではの原因も。ここでは、その原因と対処法について見ていきます。
長期空室だったことによる封水切れ <原因>
賃貸住宅の場合、長い期間空室になっていると排水トラップの「封水」が切れてしまうことがあります。封水は、下水から上がってくる臭いを防ぐ役割を担っているため、それが切れてしまうと悪臭の原因になりかねません。特に入居直後から臭いがきついときは要チェック。封水が適正位置にあるかどうかを確認してみましょう。
封水を適正水位まで戻す <対処法>
この場合、お掃除によって封水に水がたまってくれるはず。ですが、最初の対処法として、水位を適正位置まで戻すことが先決です。お掃除前に、まずトイレの水を流すだけでOK。通常は、たったこれだけで解決に向かうはずです。水を流しても水位が戻らない場合やつまりがある場合は、大家さんに相談を。
トイレを掃除しても臭いが気になる…そんなときに、おすすめしたい消臭グッズ
トイレの臭い対策は、やっぱりお掃除が基本。とはいえ、少しでも快適な空間になるように、消臭アイテムも上手に活用したいところです。最後に、消臭効果が期待できる便利なお掃除グッズを紹介します。
おすすめはウッディラボの「トイレピカピカセット」。このセットには、「バイオサイクルトイレ用」と「除菌ライフ」の2種が入っています。どのような特徴があるのか、順に紹介していきます。
バイオサイクル トイレ用
天然のバイオ菌が、トイレの汚れや臭いを分解します。この1本で、便器をはじめ、床、壁、パイプの中までお掃除できてしまう優れもの。スプレータイプなので、使い勝手も抜群です。
除菌ライフ
天然由来の香りの力で、除菌、防カビ、消臭効果が期待できます。香りでイやな臭いをごまかすのではなく、しっかり消臭のうえで、カビなどの繁殖を防ぐ香りが漂います。コンパクトな形状で、香りの濃度も調節できるから、トイレの消臭にもぴったり。ポンと置いておくだけの手軽さも魅力です。
イヤな臭いの原因を探れば、きっと解決策は見つかるはず
ちゃんとトイレ掃除をしているのに、なぜか臭い……というお悩みは意外と多いものです。とはいえ、忙しい日々を送っていると、トイレのニオイのことばかり気にもしていられません。消臭剤を置くなど「とりあえずの対処法」になりがちではないでしょうか。ただ、それでは根本的な解決には至りません。まずは、一旦立ち止まり、ニオイの原因を探ること。そうすれば、きっと最善の解決策が見つかるはずです。便利グッズも使いつつ、快適なトイレ空間に整えてみましょう。
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