おうちキャンプでおうち時間がますます楽しくなる

近年、キャンプが流行中。なかでも注目されているのが、「おうちキャンプ」です。その名のとおり、自宅で行うキャンプで、キャンプ経験や本格的なギア(道具)がなくても気軽に挑戦できるのが人気の理由。コロナ禍の外出自粛により自宅で過ごす時間が増えたこともあり、おうちキャンパーが増加しています。今回はおうちキャンプについてお伝えしましょう。

時代とともに変化するキャンプのスタイル

学校の行事として、ボーイスカウトやガールスカウトのイベントで、はたまた、登山や日帰りでアウトドアを満喫するデイキャンプなど————ひとくちにキャンプといっても、さまざまなスタイルがあります。

教育を目的としたキャンプは1861年のアメリカで始まりました。その後、レジャーを目的としたキャンプは19世紀後半のイギリスで始まったのだとか。日本では、明治40(1907)年、学習院の院長・乃木希典が遊泳演習に取り入れたのがキャンプの始まりといわれています。

時代は下って1990年代、週末のレジャーとしてオートキャンプが流行しました。その後、一時は下火となりましたが、2010年代から再びキャンプが人気を集め、いまは第二次キャンプブームともいわれています。30年前のブームと異なるのは、キャンプスタイルが多様化したこと。たとえば、2020年の新語・流行語大賞トップ10に選ばれた「ソロキャンプ」、ホテルに滞在するようにキャンプする「グランピング」、シーズンオフの冬に楽しむ「冬キャンプ」など、いろいろなスタイルが広まっています。

そのひとつが、「おうちキャンプ」です。野外に出かけていくのではなく、自宅の部屋やベランダ、庭など暮らしの場を使ったキャンプなので、ミニマムに自分らしく楽しめます。

ここからは、おうちキャンプの楽しみ方として3つの方法をご紹介します。

おうちキャンプ初級編〈部屋キャンプ〉

日本キャンプ協会の定義によると、“キャンプとは、自然のなか、必要最低限の装備で活動したり宿泊したりすること”。野外には出かけないおうちキャンプでも、日常を離れ、非日常を体験したいところです。とはいえ、アウトドアビギナーにとっては、外で過ごすだけでもハードルが高いかもしれません。それならば、「部屋キャンプ」からスタートしてみてはいかがでしょうか。

部屋キャンプとは

室内で楽しむ部屋キャンプは、天気も気温も気にせず、炊事場やトイレなど水回りの心配もせず、虫刺されに怯えず、日常生活の延長として楽しめます。キャンプ未経験者や小さな子どものいる家族向きといえるでしょう。

おすすめグッズ〜室内でアウトドア気分を味わうために〜

部屋キャンプは、ともすると普段の生活と変わらなくなってしまいます。そこで、キャンプらしいアイテムを取り入れてみましょう。中でもおすすめなのがテントです。家族の集まるリビングや土間、あまり使っていない部屋など空いているスペースにひとつ設営するだけで、アウトドア気分がぐっと盛り上がります。さらにキャンプらしさを演出するなら、本格的なキャンプにも活躍するグッズを投入してみましょう。

【おすすめグッズ①ランタン・ヘッドライト】

初心者でも扱いやすいLEDランタンやLEDヘッドライトを使えば、キャンプの雰囲気アップ!電池式のほか、ソーラー充電や手回し充電、USB充電ができるタイプもあるので、使いやすいものを選びましょう。少しの不便と、いつもとは違うあかりの雰囲気に、わくわく感が高まるはず。

【おすすめグッズ②クーラーボックス】

食材や冷たい飲みものの保管にクーラーボックスを使ってみましょう。あえて冷蔵庫を使わず、家電と電気に頼る暮らしからちょっと離れてエコな時間が過ごせます。

【おすすめグッズ③シェラカップ】

ごはんをシェラカップ(金属製カップ)で食べてみるのも一案。いつもの食器では日常的すぎるし、紙皿や紙コップでは味気ないと感じる人にぴったりです。バーベキューやカセットコンロでの調理ができなくても、料理を盛り付ける器を変えるだけでアウトドア感が出ますよ。

こうしたアイテムやグッズがなくても部屋キャンプは楽しめます。ですが、将来に備えてそろえてみるのも良いかもしれません。というのも、ランタン・ヘッドライト、クーラーボックス、シェラカップはもちろん、ガスコンロやバーナー、シュラフ(寝袋)などのキャンプギアは、普段使いができるうえに防災用品になるからです。

おうちキャンプ中級編〈ベランピング〉

部屋キャンプにすっかり慣れて、外の空気を味わいたくなったら、次は「ベランピング」に挑戦してみましょう。

ベランピングとは

さまざまなキャンプスタイルのなかで、世界的にも人気の高い「グランピング」。これは、glamorous(グラマラス、魅力的な)とcamping(キャンプ)を掛け合わせた造語で、ホテルライクな施設やサービスを利用しながら自然と親しむという贅沢なキャンプです。そのグランピングを自宅のベランダで楽しむのが、「ベランピング」。もともと家の中と外をゆるくつなぐベランダなら、室内にいるような安心感のなかで、アウトドアの開放感が味わえます。

おすすめの過ごし方〜グラマラスな演出のために〜

ベランピングというからには、グラマラスな演出にこだわりたいところ。といっても、ホテル並みの豪華な備品はなくてもかまいません。ベランダやウッドデッキ、インナーテラス、縁側で、ゆったりとした時間を過ごすという「贅沢」を味わいましょう。

【おすすめの過ごし方①コーヒータイム】

キャンプや登山では定番の「コーヒータイム」を再現してみるのはいかが? いつもの道具を使って、ベランダでコーヒーを淹れるだけで、いつもとは違うコーヒータイムに。よりアウトドア感を高めるなら、パーコレーターとシェラカップを使いましょう。

【おすすめの過ごし方②野外シアター】

プロジェクターとスクリーン、スピーカーで「野外シアター」をつくってみるのも素敵です。映画や音楽を視聴する日常を、外に持ち出してみましょう。お気に入りの映画やミュージックビデオのほか、キャンプの定番である焚き火の動画もおすすめです。

【おすすめの過ごし方③宿泊】

シュラフ(寝袋)にくるまって、キャンプの醍醐味ともいえるテント泊を体験してみましょう。封筒型(レクタングラー型)とよばれる長方形のシュラフは、布団に近い寝心地なので、アウトドアビギナーにもぴったり。防災用品としてはもちろん、来客用の寝具にも使える優れものです。

おうちキャンプ上級編〈庭キャンプ〉

おうちキャンプのなかで最もキャンプらしいのは、「庭キャンプ」です。部屋キャンプ、ベランピングは楽しいけれど、室内に近いのでアウトドア感は少なめ。ちょっと物足りなさを感じるようになったら、庭に出てみましょう。

庭キャンプとは

庭キャンプは、自宅の庭で行うキャンプです。見慣れた庭木や草花、芝生、家庭菜園などが、アウトドア感を高めます。キャンプ場までの移動時間、車から荷物を出し入れする労力を省けるので、本格的なキャンプ経験のない家族のキャンプ練習にぴったりです。

おすすめの料理〜外だから豪快なキャンプめしを〜

庭キャンプでは、部屋キャンプやベランピングでできないことに挑戦したいところ。というわけで、ふきこぼれを気にせず、豪快なキャンプめしをつくってみませんか。

【おすすめ料理①ビア缶チキン】

話題の「ビア缶チキン」は、鶏肉を丸ごと使う豪快な料理。クレージーソルトやブラックペッパー、ニンニク、オリーブオイルなど、お好みで味付けした丸鶏を缶ビールに差して、蒸し焼きにするだけの簡単レシピなのに、インパクトもおいしさも満足の一品です。

【おすすめ料理②缶詰バーベキュー】

缶詰に食材や調味料をちょっと足して、そのまま火にかけるスピード料理。たとえば、コーン缶にバターをプラスすればバターコーン、サバ缶にニンニク・鷹の爪・オリーブオイルを加えればアヒージョになります。包丁を使わないから、子どもたちと一緒にチャレンジしてみてもよいでしょう。

【おすすめ料理③スモア】

バーベキューでおなじみの「スモア」は、焼きマシュマロとチョコレートをグラハムクラッカーではさんだデザート。アメリカやカナダでは、キャンプファイヤーの定番スイーツなのだとか。ご近所迷惑にならない環境であれば、焚き火を囲んで、おしゃべりを楽しみながら味わいたいですね。

おうちキャンプでアウトドアなおうち時間を

いま、第二次キャンプブームといわれるほどキャンプが盛ん。なかでも「おうちキャンプ」の人気が高まっています。その魅力は、自宅にいながらキャンプのエッセンスが楽しめること。いつもの道具をいつもとは違う使い方をしてみたり、災害時にも役立つキャンプギアをそろえたりしながら、自宅の部屋で、ベランダで、庭で、楽しいおうち時間を過ごしたいですね。

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ウッディラボのルーツは、1947年創業の家具屋。木に携わり、木のおかげでこれまで事業を続けてきました。もっと木の良さを活かし、お客様の役に立ちたい。そんな思...

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