スーツは自宅で洗濯できる?洗濯のポイントと注意点をご紹介

新生活が始まり、スーツを着用する機会が増える方もいらっしゃることでしょう。また、卒業式や入学式でスーツを着用したものの、一度しか着ていないのにクリーニングに出すべきか悩む方もいらっしゃるかもしれません。スーツはクリーニングを利用するのが一般的ですが、事前の準備や決まりを守れば自分で洗えるものもあります。今回自宅でスーツを洗濯する際のポイントや注意点、洗い方について紹介します。
スーツを自宅で洗濯する前に洗濯表示をチェック

スーツは自宅で洗濯できるものと、そうでないものがあります。「洗濯可能」「ウォッシャブル」などをアピールするスーツセットであれば、自宅での洗濯が可能です。そうした記載がなくても自宅で洗えるスーツを見分けるには、洗濯表示をチェックすること。洗濯前に、スーツに付いているタグに記載された洗濯表示を確認しましょう。
洗濯表示とは
衣類のお手入れ方法を記号であらわしたものです。
基本のマークには、以下の5つがあります。
- 家庭での洗濯の仕方
- 漂白の仕方
- 乾燥の仕方
- アイロンのかけ方
- クリーニングの方法
さらに、その「強さ」や「温度」などが付加記号や数字で表されています。記号だけであらわせないものは、記号のそばに文章で表されます。
例えば、「洗濯ネット使用」、「あて布使用」、「飾り部分アイロン禁止」などそれぞれの注意事項を確認しておきましょう。
この記号があれば洗濯OK~家庭での洗濯が可能なマーク
スーツのタグにある洗濯タグで、下記のマークがあるものは、家庭での洗濯が可能です。ただし、洗濯機で洗えるか、手洗いかでもマークが異なります。
洗濯マーク | マークの意味 |
水の温度は30℃を上限として洗濯機で洗えます。比較的、低い温度でも洗濯できる素材です。 | |
水の温度は40℃を限度として洗濯機で優しく洗えます。洗濯機のコースとしては、デリケート洗いやソフト洗いを選んでください。 | |
水の温度は50℃を限度として洗濯機で洗えます。桶の下の線は洗濯の強さを表しています。線の数が多いほど優しく洗う必要があります。線の数が一つなので、線がないものより弱い力で洗います。 | |
水の温度は40℃を限度とし、押し洗いによる手洗いができます。 ただし、洗濯機に手洗いコースがあれば利用可能です。その際、洗濯ネットに入れてください。 |
スーツを自宅で洗濯する前に覚えておきたい注意点
自宅でスーツを洗濯する時、いくつか気を付けたいことがあります。ポイントを押さえて、スーツの型崩れや色落ちなどを防ぎましょう。
ポケットの中を確認する

洗濯する前に、ティッシュやペンなど入れっぱなしになっていないか、ポケットの中をしっかり確認しましょう。そのまま洗濯すると洗濯物がティッシュまみれになったり、インクが漏れて色移りしたりしてしまうかもしれません。さらには洗濯機自体が汚れたり、傷んだりする可能性もあります。大切なものを濡らしてしまわないように、ポケットチェックは忘れずに。
色落ちしないかチェックする
濃い色のものは薄い色のものより色落ちしやすいという特徴があります。一旦、目立たない場所に洗剤を付けて、濡れた布で軽くたたいてみましょう。その際、色落ちをするようであれば他の洗濯物と分けて洗濯すると安心です。またお湯を使うと汚れが落ちやすくなりますが、色落ちもしやすくなるので注意が必要です。漂白剤を使用する際は、酸素系を使うのがおすすめ。塩素系を使いたい場合は、汚れのタイプによって使い分けてくださいね。
必ず洗濯ネットを使う

スーツを洗濯機で洗う際は、スーツの型崩れを防ぐため洗濯ネットを使いましょう。スーツの上を洗濯する際には、ジャケット専用の洗濯ネットを使うのがおすすめです。もし、スーツにほころびがある場合には、先に補修しておきましょう。自覚のないほころびがある可能性も考えて、ほころびを更に広げないためにも洗濯ネットの使用が有効です。
洗濯マークに沿った洗い方を守る
洗濯マークに表示されている温度はきちんと守ることが大切です。高い温度で洗濯すると、生地が傷んでしまう可能性があります。また、手洗いマークがあるスーツは、手洗いコースがある場合には洗濯機を使ってもかまいません。ですが、ない場合には必ず手洗いを。ただし、スーツに直接、洗剤をつけるのはNGです。まずは、洗濯桶や洗面器などに水を張り、洗剤を入れて洗濯液を作ります。洗濯液に沈めるようにスーツを浸し、手で押し洗いしてください。ゴシゴシ洗うとシワや傷みの原因になるため、やさしく丁寧に洗いましょう。できれば洗剤もおしゃれ着専用を使用するなど丁寧に扱いましょう。
スーツの洗濯頻度は適切に
スーツの洗濯頻度は、1シーズンに1〜2回が理想です。洗いすぎるとかえって傷む可能性があります。ただし、仕事で毎日スーツを着ているなど、着用頻度によって洗濯する回数は変わってきます。スーツの洗濯頻度については、詳しく説明した以下記事を参考にしてください。
スーツの洗濯手順と干し方
正しい洗濯の手順を理解して適切な干し方を学びましょう。洗濯機を使う場合も手洗いの場合も、スーツのボタンやチャックを全てしめ、飾りがついているものは取り外しておきましょう。
洗濯機を使う方法
洗濯機を使う場合は、必ず洗濯ネットを使用します。ネットに入れる際は、あまり小さくたたむとシワになりやすいので、二つ折り程度にするのが良いでしょう。ジャケット専用の洗濯ネットを使用する場合、使用方法に従ってください。
洗濯機に入れる洗剤の量を守り、洗濯タグに記載されている洗い方に従って洗濯します。脱水は、1分程度にして、洗濯が終われば時間を置かず、すぐに取り出して干しましょう。
手洗いする方法
手洗いする場合、まずは水を張った洗濯桶、もしくは洗面器などに洗剤を入れ洗濯液を作ります。スーツを二つ折にして洗濯液につけます。やさしく押し洗いをして、水を流し、洗剤の泡がなくなるまで何度か水を入れ替えながらすすぎましょう。その後、手で絞るのではなく、洗濯機で脱水するのが簡単です。その際、洗濯ネットに入れて、短時間で脱水してください。
スーツを洗った後の干し方
スーツを洗った後は、色落ちを防ぐため、直接日光が当たらない場所に干しましょう。ハンガーは厚みがあるものを用意し、ズボンの場合には、裏返しにして、干します。角ハンガーを使えば空気が通りやすくなり、生乾きを抑えることができます。風通しの良い場所での陰干しが基本です。
スーツにひどい汚れが付いた際の対処法

スーツについた汚れが何かによって対処方法が異なります。時間が経つと、落ちにくくなるので、すぐに対処することも重要です。それぞれの汚れに合った落とし方を紹介します。
水溶性の汚れ
水に溶けやすい性質の水溶性の汚れには、ジュースやワイン、コーヒーなどのシミが代表的です。水溶性の汚れが付いた場合には、タオルを敷き、その上に汚れが付いた方を下にしてのせます。水や布にお湯で薄めた中性洗剤液を付け、叩いて汚れを落としましょう。ゴシゴシこすらず、叩いて汚れをタオルに移しながら落とします。
油溶性の汚れ
油に溶ける性質をもつ油溶性の汚れとして、口紅やファンデーション、ボールペンのインク、マヨネーズなどが挙げられます。こうした油脂類の汚れは、乾いた布で油分をつまむように取り除きます。こすってしまうと汚れが染み込んでしまうので注意しましょう。それでも落ちない場合は、汚れの下にタオルをしき、中性洗剤やクレンジングオイルを染み込ませた別の布で軽くたたきながら、油汚れを移します。たたく角度を変えながら、丁寧に何度も繰り返して落としましょう。
不溶性の汚れ
水にも油にも溶けない性質を持つ不溶性の汚れには、墨汁や砂やホコリ、サビなどがあります。不溶性の汚れには、固形せっけんを使うのがおすすめです。せっけんを泡立てて、直接汚れに泡をつけ、タオルの上で汚れを叩いて落しましょう。ただ、不溶性の汚れは落としにくいので、クリーニングに出すことも検討しましょう。
ちょっとした汚れはその場でオフ!「Washlyアウターウェア用」がおすすめ

ウッディラボの「Washlyアウターウェア用」は、スーツやコートなどのジャケットに使用できる水洗い不要の泡クリーナーです。汚れ落としだけでなく、消臭効果でイヤな臭いも取れるのがうれしいところ。使い方は、気になる部分に直接スプレーしてふき取るだけ。また、先端キャップを回して外せば、ミスト状の消臭スプレーとしても大活躍。食事会などでついた臭い対策にもおすすめです。
スーツをきれいに保って、長持ちさせよう
スーツは、一日着用するだけでも、エリや袖周りが汚れたり臭いが付いたりします。そうした汚れや臭いは放置せず、早めに対処することが大切です。洗濯タグを確認し、正しい方法で洗濯するようにしましょう。気になる汚れは、その性質を理解して、適切な方法で落としてください。早めの対処でスーツをきれいに保ち、長く愛用したいものです。



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